2012 Fiscal Year Annual Research Report
樹状細胞の分泌膜小胞を用いた新タイプ治療用ワクチン:慢性ウイルス感染症への展開
Project/Area Number |
22591111
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
守屋 修 埼玉医科大学, 医学部, 准教授 (40049862)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | エキソソーム / 樹状細胞 / CTL |
Research Abstract |
エキソソ-ムの樹状細胞への取り込み能を、TLR-1、-2、-4の3種類の抗TLR抗体、あるいは抗LFA抗体をエキソソ-ム刺激前の樹状細胞にin vitroで処置し、樹状細胞でのIFNγ産生能の変動をELISPOT法で検討した。検討したTLRでは抗TLR-2抗体(1μg/ml)にのみ刺激抑制が見られた。抗TLR-2の微量投与(0.01μg/ml)でも著明な抑制反応が観察された。LPS刺激で活性化した樹状細胞では未熟樹状細胞と比較し、エキソソ-ム刺激によるIFNγ産生能は低下したが、抗TLR-2による抑制反応は観察された。樹状細胞への抗LFA前処置でもエキソソ-ムによる刺激抑制効果が見られたが抑性の強さは抗TLRで著しかった。これまでエキソソ-ム刺激はLFAを介するとの報告のみが見られたが、エキソソ-ムではLFA以外にTLR-2を介する刺激経路の存在も示唆された。ついでリンパ球のTLR、あるいはLFAを介して発現するエキソソ-ムの刺激効果をIFNγ産生能、リンパ球活性化マーカーであるCD44発現より検討した。CD44陽性細胞数は抗TLR-2、抗LFAのいずれの投与群においても対象群(アイソタイプIg)と比べ半減した。エキソソ-ム処置後の免疫記憶誘導をみることはワクチン材料候補として必須な検討課題の一つである。エキソソ-ムの初回刺激より60日を経ても明らかなIFNγ産生反応がELISPOT法により免疫に使用した2種類のエピトープで観察された。近年、免疫記憶能はリンパ球以外にNK細胞でもその存在が報告されている。エキソソ-ムの初回刺激後120日でのYAC細胞を用いた51Cr遊離反応でキラー活性が検出され、ELISPOTでもIFNγ産生がみられた。脾臓でのNK細胞数の増加がNKG2D陽性細胞数より確認され、エキソソ-ム刺激でのNK細胞を含めた免疫記憶誘導の可能性が考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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