2010 Fiscal Year Annual Research Report
細胞治療のための臍帯血由来間葉系幹細胞バンク化を目指した基礎的研究
Project/Area Number |
22591150
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
峯岸 正好 東北大学, 病院, 准教授 (20211592)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小沼 正栄 東北大学, 病院, 医員 (70436111)
土屋 滋 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (30124605)
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Keywords | 臍帯血 / 間葉系幹細胞 / 細胞治療 / 細胞バンク / 体外増幅 |
Research Abstract |
平成22年度においては、特定非営利活動法人宮城さい帯血バンクより研究用として提供を受けた臍帯血は14件であり、臍帯血採取から単核球分離培養開始までの時間は3-26.5時間であった。前半の9件についてはMSCは得られなかったが、採取から培養開始までの時間経過が長かったことが原因であると思われた。後半の5件については採取からの時間経過が短い臍帯血の提供を受けた(3-8時間)。またcomplete mediumとしては従来どおりMesenCuly^<TM> Basal MediumにMesenchymal Stem Cell Stimulatory Supplementsを加えたものを用いたが、後半の5件については、MSCグレードの胎児ウシ血清を20%にて使用した。また初期培養においては、単球のdishへの付着を抑制するためにdexamethasone(10^7 M)を添加した。これら5件の臍帯血から得られたMSCは、採取から単核球分離培養開始までの時間が3時間、6.5時間と短いもの(2件)からの4株であった。このうちで最も増殖の早いMSCのpassage 1における細胞数は1.26x10^6であり、一部を凍結保存し、一部を1x10^5/40cm^2 dishとして培養を継続した。同株の表現型はCD29^+CD44^+CD73^+CD105^+CD166^+-D34^- CD45^-D62L^-であった。また増殖特性はpassage 2,day 47で2.6 population doublingsであった。今後も臍帯血由来間葉系幹細胞の樹立と増幅(継代)、保存は継続して実施していく予定であり、また機能解析が可能な細胞数が得られるようになった。 平成22年度において実施したもうひとつの実験は、以前の研究において樹立し、超低温冷凍庫(-85℃)に20-21ヵ月間凍結保存されていたMSC株が解凍後に再増殖するかどうかの確認である。用いたMSC株はMSC3362,MSC3368,MSC3394の3株である。いずれにおいても培養開始後にMSC細胞の増殖が確認されていたが、東日本大震災のため実験が中断された。この課題については次年度において再実験を行なうこととした。
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