2012 Fiscal Year Annual Research Report
ヒストン修飾の制御による若年性骨髄単球性白血病に対する新規治療法の開発
Project/Area Number |
22591154
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
坂下 一夫 信州大学, 医学部附属病院, 助教 (10345746)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小池 健一 信州大学, 医学部, 教授 (40143979)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | ヒストン / アセチル化 / 白血病幹細胞 |
Research Abstract |
若年性骨髄単球性白血病(JMML)の末梢血からCD34陽性細胞を分画し、マウスストローマ細胞であるAGM細胞とGM-CSFまたはSCF+TPOのサイトカイ存在下で共培養することによりCD34陽性細胞が増幅できる系の開発に成功した。増幅されたCD34陽性細胞はCD38が陰性であり、CD123,CD116, CD117が陽性であり、表面マーカーからは幹細胞様であった。さらにこのCD34陽性細胞が幹細胞であるか証明するためにSCIDマウスに移植し実験を行った。結果は増殖された幹細胞は長期にわたる生着は得られなかった。このことは表面マーカー上では幹細胞であるが、SCIDマウスへの生着能は低下していることが明らかとなった。 次にこの幹細胞の増幅率はJMMLで認められるPTPN11変異例とRAS変異例では違いが認められなかった。また無治療で経過観察されているRAS症例においてはこの幹細胞増幅率が低値であった。JMMLの治療は造血幹細胞移植が選択されるが、RAS遺伝子変異を持つ一部の症例において無治療あるいは6MP内服で経過観察できる症例が存在している。しかし初診時においてどの症例が経過観察できるか現時点では選別は不可能である。今回我々が開発した系を用いてCD34陽性細胞の増幅率を調べることにより選別が可能であることが示唆された。 またこの系を用いてヒストンアセチル化阻害剤(anacrdiac acid)のJMML様幹細胞に対する作用について検討を行った。CD34陽性細胞の自己製複能と増幅能はヒストンアセチル化酵素阻害剤により低下することが明らかとなり、JMMLの治療薬としてヒストンアセチル化酵素阻害剤が有望な治療薬となることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)