2012 Fiscal Year Annual Research Report
食細胞異常症のヒト化マウス作製と病態解析・治療開発への応用
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22591161
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
小林 正夫 広島大学, その他の研究科, 教授 (00162016)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梶梅 輝之 広島大学, その他の研究科, 助教 (40278924)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 食細胞異常症 / 先天性好中球減少症 / 免疫不全マウス / ヒト化マウス / 異種間移植 |
Research Abstract |
食細胞異常症の一つである先天性好中球減少症(SCN)は,種々の遺伝子異常を原因とするheterogenousな疾患群である。しかし,遺伝子異常と骨髄顆粒球系細胞の分化・増殖障害の発症にいたる病態の分子基盤は明らかでない。SCNで最も多く認められている遺伝子異常は好中球エラスターゼ(NE)遺伝子変異によるもので,疾患の約70%を占めている。本研究ではNE変異を有するSCNの病態解明を目的として,疾患モデルのヒト化マウスを作製することで骨髄顆粒球系細胞の分化障害の解析を行った。SCN患者の骨髄細胞からCD34陽性細胞を純化し,免疫不全マウス(NOD-Scidマウス)への異種間移植を施行した。移植後8週目にマウス骨随を採取し,ヒト細胞(ヒトCD45陽性細胞)の生着を確認しヒト細胞を純化,DNA抽出からダイレクトシークエンスを行い,SCN患者で同定されている遺伝子変異と全く同じ変異を確認した。次に,骨髄顆粒球系細胞の分化過程を血液塗沫標本でのライト染色と,ヒト骨髄顆粒球系細胞に発現している抗原に対する免疫細胞で同定し,前骨髄球から骨髄球での成熟障害が患者骨髄でみられる骨髄所見と一致していることを確認した。これらから,マウスに生着したヒト骨髄細胞の分化は患者の病態を的確に表現している可能性が示唆されたので,移植マウス数を増やして,事実が普遍的なものであることを確認した。ヒト骨髄細胞の病的所見がマウス骨髄で反映される事実はSCN骨髄顆粒球系細胞の異常が,骨髄環境によるものではなく造血細胞自らに異常が存在していることを示すものであり,マウスから得たヒト細胞が病態解析に可能なヒト化マウスであることが明らかとなり,今後の研究の発展への応用出来ると考えられた。これらの結果から,マウス中ヒト細胞を純化して,in vitroでの解析を開始し,SCNで推測されている病態の解析を進行させている。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(8 results)