2010 Fiscal Year Annual Research Report
小児血液腫瘍におけるDNAミスマッチ修復異常の実態解明と化学療法戦略への応用
Project/Area Number |
22591173
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Research Institution | Department of Clinical Research, National Hospital Organization National Kyushu Cancer Center |
Principal Investigator |
岡村 純 独立行政法人国立病院機構(九州がんセンター臨床研究部), 臨床研究部, 臨床研究部長 (40360854)
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Keywords | 癌 / 化学療法 / 薬剤反応性 / DNA修復 |
Research Abstract |
本研究は、メソトレキセート(MTX)、6-MPといった抗がん剤の感受性を左右するとされるDNAミスマッチ修復(DNA mismatch repair, MMR)の異常が小児血液腫瘍でどのように分布するのか、その詳細を明らかにすることを目的としている。具体的には、(1)小児血液腫瘍におけるDNAミスマッチ修復(MMR)異常(急性リンパ性白血病および非ホジキンリンパ腫において、MMR異常がどのように分布するかを明らかにする。)、(2)腫瘍のMMR statusとMTX、 6-MP感受性との関係(後方視的検討より両者の関係を明らかにする。)について、研究を進める。初年度のH22年度は、このうち急性リンパ性白血病につき、約30例の症例の蓄積と骨髄細胞などの試料標品の集積を終えた。腫瘍細胞におけるMMR異常は、マイクロサテライト不安定性(microsatellite instability, MSI)により解析可能であるため、現在、これらの試料標品から、MSI解析に供するための染色体DNAの抽出を開始した。DNAの抽出を終え次第、MSI解析を開始したい。
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