2012 Fiscal Year Annual Research Report
LAMP法パネルを用いた小児重症肺炎の迅速診断系の確立とその臨床応用に関する研究
Project/Area Number |
22591186
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
久保 亨 長崎大学, 熱帯医学研究所, 客員研究員 (50444873)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 秀一 独立行政法人国立病院機構(仙台医療センター臨床研究部), 臨床研究部ウイルスセンター, 臨床研究部ウイルスセンター長 (50172698)
森内 浩幸 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (90315234)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 感染症 / ウイルス / 臨床 / 検査 |
Research Abstract |
パンデミックインフルエンザウイルス感染をはじめとする小児重症ウイルス性肺炎において、迅速な診断の確定はその予後を左右しうる重要な要素であり、迅速・簡便な確定診断法の確立は非常に重要である。我々は小児重症ウイルス性肺炎の原因ウイルスに対するLAMP法のセット、すなわちLAMP法パネルを作成し、このパネルを用いて小児重症ウイルス性肺炎の迅速な鑑別診断がベッドサイドのレベルでも行えるシステムの構築を目指してきた。 平成23年度までに開発した、季節性インフルエンザウイルス(A型(Pdm、H1、H3)、B型およびC型)、パラインフルエンザウイルス(1型―4型)、RSウイルスに対するLAMP法に加え、本年度はコロナウイルス、エンテロウイルスに対するLAMP法の作成を行った。エンテロウイルスは小児のいわゆる「夏かぜ」のウイルスであるが、重症例では致死的な髄膜炎や脳炎を引き起こし、インフルエンザウイルスやRSウイルスによる脳炎との鑑別が必要となる疾患である。この研究結果は平成24年4月の日本感染症学会と11月の日本ウイルス学会において発表を行った。ヒトメタニューモウイルス、アデノウイルスに対するLAMP法の作成は継続中である。 同時に、この検査システムを用いて、インフルエンザパンデミック期とその後にどのような原因ウイルスが小児重症ウイルス性呼吸器感染症を引き起こしているのかを明らかにするためのウイルス学的解析も行ってきた。LAMP法パネルによるスクリーニングで原因ウイルスの特定ができなかった検体に関しては、マルチプレックス・リアルタイムPCR法による原因ウイルス・細菌の特定を行い、それでも原因微生物が不明な検体に関しては、次世代シーケンサーを用いて網羅的な検索のできる系の開発を進めている。これらの過程において、一般臨床にも応用が可能な重症肺炎の検査系を確立することができた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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