2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22591190
|
Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
鈴木 啓之 和歌山県立医科大学, 医学部, 准教授 (80196865)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉川 徳茂 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (10158412)
武内 崇 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (10246522)
末永 智浩 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (70433365)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | 川崎病 / スーパー抗原 / 口腔内常在菌 / 遺伝子転移 |
Research Abstract |
研究では、川崎病において、1)川崎病急性期(入院時)患児の口腔・咽頭ぬぐい液を採取し、液体培地(BHI Broth)で増菌培養し、増菌した細菌群のDNAおよび同時に増殖し得るphage DNAを抽出し、スーパー抗原(SAg)遺伝子の存在の有無をPCRで検討する。SAg遺伝子の存在が確認された場合、その遺伝子を保有する細菌種を同定する。2) GAS以外の正常菌叢と考えられている常在菌の中に、GAS由来のSAg遺伝子を保有する菌の有無を検討し、保有する細菌種が存在する場合、その細菌種を同定し、川崎病発症に果す役割を明らかにすることが目的である。最終年度である平成24年度は、22年度・23年度に引き続き川崎病診断基準を満たして当院に入院した川崎病患児28例(3年間で計58例)から、入院時に咽頭ぬぐい液を採取して、増菌培養し、DNA Mini Kit (QIAGEN)を用いて全DNAを抽出し、5つのSAg (SPE-A, SPE-C, SPE-G, SPE-J, TSST-1)断片についてPCRで検討した。その結果、2例からSPE-G、6例からSPE-Jの遺伝子断片が検出された。3年間に検討された症例は合計58例であり、この内7例からSPE-G、6例からSPE-Jの遺伝子断片が検出された。1例からはSPE-G, SPE-Jの2つのSAg遺伝子断片が検出されており、58例中12例(20.7%)の咽頭ぬぐい液からGAS由来のスーパー抗原遺伝子断片が検出された。この事実は再現性のあるものであり、重要なデータである。しかも、これらのすべての症例においても、咽頭培養からはGASは検出されていない。従って、口腔・咽頭に存在するいかなる菌がこれらのSAg遺伝子を保有するかは、非常に重要な点であり、本研究の主要テーマであった。しかし、今回の研究において未だその菌種を同定するに至らなかった。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(8 results)