2010 Fiscal Year Annual Research Report
モデルマウスを用いた遺伝性腎炎に対する画期的腎再生法の研究
Project/Area Number |
22591195
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
金子 一成 関西医科大学, 医学部, 教授 (00214453)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
足立 靖 関西医科大学, 医学部, 非常勤講師 (10268336)
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Keywords | ICGNマウス / 骨髄内骨髄移植 / アルブミン/クレアチニン比 / マウス / 腎炎 / 腎機能 / タンパク尿 / ネフローゼ症候群 |
Research Abstract |
【目的】 遺伝性腎疾患に対する正常幹細胞移植による腎再生治療の可能性を検証する目的で、ネフローゼ症候群および腎不全を発症する遺伝性進行性腎炎マウスであるICGNマウスへの骨髄内骨髄移植(intra-bone marrow-bone marrow transplantation : IBM-BMT)を試みた。 【対象と方法】 以下の群に分けて検討を行った。(1)群:無処置のICGN系マウス、(2)群:ICGNの骨髄を用いてIBM-BMTを施行したICGN系マウス、(3)群:腎疾患非発症モデルであるICR系マウスをドナーとしてIBM-BMTを行ったICGN系マウス。なお(2)、(3)群には、拒絶反応抑制目的で放射線照射(6.0Gy×2回)を行い、翌日、IBM-BMT(3×10^7/匹のドナー骨髄細胞をレシピエント骨髄内に移植)を施行した。そして移植後5週の時点での尿蛋白量(尿中アルブミン濃度/クレアチニン濃度:UA/UC[mg/mg])、移植後12週程度の腎機能(血清クレアチニン値[mg/dL])、移植後12週での腎組織所見を比較した。 【結果】 (1)13-15週令(移植5週後)の時点での尿蛋白は以下の通りであった。(1)群:UA/UCの平均値が増加した(3.2→5.2)。(2)群:UA/UCの平均値が増加した(2.6→4.4)。(3)群:UA/UCの平均値に有意な変化を認めなかった(3.5→3.9)。 【結語】 正常マウス(腎疾患非発症)から遺伝性進行性腎炎マウスへの骨髄内骨髄移植はネフローゼ症候群の進行を遅延させる可能性がある。
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Research Products
(30 results)