2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22591207
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
小川 哲郎 昭和大学, 医学部, 講師 (60384210)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
影山 晴秋 桐生大学, 医療保健学部, 准教授 (00433839)
塩田 清二 昭和大学, 医学部, 教授 (80102375)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | DOHaD / 子宮内環境 / 低栄養 / 生活習慣病 / 胎児期低栄養 / DNAマイクロアレイ |
Research Abstract |
母体の低栄養による低出生体重と生活習慣病のリスクとの関連が報告され、動物実験においても妊娠動物の給餌制限負荷により児の成熟期におけるインスリン抵抗性、高血圧、肥満等の誘発や寿命の短縮が報告されている。これまでの報告の多くは胎児期低栄養負荷に対し成熟期を対象としている。我々は、低栄養の影響が出生後に逆転することに注目し、また、世代を超える長期の研究では、本来の検討要因以外の要因の影響を拾うリスクのあることも配慮し、胎児期と乳児期とに分けた検討を進めている。本研究課題では、妊娠マウスに50%給餌制限を負荷し胎児組織を対象に検討を行ってきた。カロリー制限の成人および胎児に対する効果が逆であることに注目し、胎児期と成熟期とで逆方向に発現が変化する遺伝子の検索等を行った。また、胎児期の遺伝子発現の変化が成熟期まで及ぶ可能性を予測するため、promoter arrayを用い網羅的DNAメチル化解析を行った。胎児および母動物の肝臓で発現が逆方向に変化する遺伝子の検索から、コレステロール代謝および心筋梗塞のリスクと関係が深いtrib1遺伝子の発現低下とpromoter領域でのDNAメチル化の増加、また、欠損により表現型として肥満・糖尿病が現れることが知られているlepr(レプチン受容体)の発現低下が見出された。さらなる解析から、多くの免疫系に関与する遺伝子の発現とそのpromoter領域でのDNAメチル化の変化が明らかになった。また、グルココルチコイドシグナルに関する遺伝子発現とDNAメチル化にも変化が認められ、DOHaDにおけるグルココルチコイドの重要性を指摘するこれまでの報告を支持する結果が得られた。得られたDOHaD責任候補遺伝子群により生活習慣病のリスクといった胎生期の環境に基づいた脆弱性の予測に貢献すると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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