2012 Fiscal Year Annual Research Report
周産期脳障害に対する自己臍帯血幹細胞による脳機能再生の治療戦略
Project/Area Number |
22591209
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
細野 茂春 日本大学, 医学部, 准教授 (50339339)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
麦島 秀雄 日本大学, 医学部, 教授 (80183648)
山本 樹生 日本大学, 医学部, 教授 (40167721)
渕上 達夫 日本大学, 医学部, 准教授 (60201753)
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Project Period (FY) |
2010-10-20 – 2013-03-31
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Keywords | 臍帯血幹細胞輸血 / 胎盤血輸血 / 新生児仮死 / 超早産児 / 先天性水頭症 / 経学的後障害 / 低酸素性虚血性脳症 / 臍帯ミルキング |
Research Abstract |
1. 実施計画書の臨床研究審査委員会の承認と対象患者の応募 2011年度に学内で臨床研究審査委員会の承認が得られ症例の応募を開始した。2012年度の1年間の当院に入院した正期産児は200例で、新生児仮死の診断で入院した児は14例で5分値でのApgarスコア3点以下の重症仮死児は院外出生の3例のみであったため臍帯血の採取は行われていない。胎児水頭症に関して今年度も患者発生はなかった。 2.臍帯血を自己幹細胞を分離保存することなく出生時に胎盤血輸血をおこなった児の神経学的評価 3歳時点での予後ではコトロール群20例で死亡3例、神経学的後障害4例、フォローアップ脱落2名、臍帯血輸血群20例に対して死亡2例、神経学的後障害3例、フォローアップ脱落2名で死亡と神経学後障害を合わせた検討でコントロール群39%、臍帯血輸血群28%であったが統計学的な有意差は見られなかった。神経学的後障害のみで検討するとコントロール群27%、臍帯血輸血群19%(p=0.60)であったが統計学的な有意差は見られなかった。 3.超早産児の胎盤血輸血の効果の多施設共同研究によるランダム化比較試験 2012年12月に中間解析に必要な症例登録が行われたため現在症例登録用紙の回収を行なっている。以上の結果から高次医療機関では産科的および小児科的対応が適切に行われる結果、重症の新生児仮死にいたらない。一方、小児科が常駐しておらず産科医のみで分娩を対応している施設においては重症仮死の発生が見られるが臍帯血の採取を行う人材を常時確保することが困難な現状である。現在、臍帯血幹細胞の保存は公的臍帯血バンクと私的臍帯血バンクで行われているが公的臍帯血バンクでは自己の治療には制限があるため採取率が低い。公的バンクで保存している臍帯血幹細胞を自己の再生医療に使用できるように変更することで臍帯血保存件数の増加の相乗効果も期待できる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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