2010 Fiscal Year Annual Research Report
羊水染色体検査の限界をMLPA法、DNAアレイ法はどこまで克服できるか。
Project/Area Number |
22591210
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
尾崎 守 金沢医科大学, 付置研究所, 助教 (50319068)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石垣 靖人 金沢医科大学, 付置研究所, 講師 (20232275)
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Keywords | 染色体異常 / CNV / DNAアレイ法 |
Research Abstract |
予定していたDNAアレイ用試薬(Cytogenetic Copy Number Assay、アフィメトリックス社)が、精度上に問題があることが発覚したため、使用するDNAアレイ試薬を改めて選定することになり同社の上位試薬であるSNP Array 6.0を選定した。そのため、購入価格が上昇したため、MLPA法の試薬を購入することができなかった。基礎的検討と操作の習熟のため既知の染色体構造異常症例4例を用いDNAを用いCNV解析を実施した。相互転座から派生した不均衡型転座症例3例、18番染色体長腕染色体の同腕染色体1例である。不均衡型転座3例からは、欠失・重複を高精度で検出することができた。また欠失・重複の領域上にある遺伝子も表示することが確認できた。特に、染色体分析で18番染色体長腕染色体の同腕染色体と判定した症例では、CNV解析によって腕間逆位から派生した乗り換え重複の異常であることが明らかにすることができた。通常の羊水染色体検査に提出される症例から、超音波検査所見が染色体異常と密接に関連する複数の所見が伴う症例を絞り込み、患者の同意をとってDNAアレイ解析を行う。試薬が予定より高額になったため、DNAアレイ法により解析数を当初の計画より縮小しなければならないが、前述の症例の絞り込みにより陽性例を検出する予定である。CNVの中には、benignなものもあり疾患に直接関与していないと考えられているものも多くあるが、両親には検出されず、児にde novoのCNVが認められるようになり、その領域疾患と密接に関連する遺伝子が認められるようになってきた。コピー数異常から新しい疾患が認められるようにもなってきた。このようなpathogenicな染色体コピー数異常を検出することによって、羊水染色体検査に応用してその限界をどの程度克服できるか検討することである。通常の羊水染色体検査に提出される症例から、超音波検査所見が染色体異常と密接に関連する複数の所見が伴う症例を絞り込み、患者の同意をとってDNAアレイ解析を行う。試薬が予定より高額になったため、DNAアレイ法により解析数を当初の計画より縮小しなければならないが、前述の症例の絞り込みにより陽性例を分析する予定である。
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