2010 Fiscal Year Annual Research Report
mTORの新規調節因子による神経皮膚症候群の神経と腫瘍病変の共通制御機構の解明
Project/Area Number |
22591219
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
金田 眞理 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (70397644)
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Keywords | mTOR / 精神神経症状 / 神経皮膚症候群 / 結節性硬化症 / 腫瘍 / 結節性硬化症 |
Research Abstract |
a mammalian target of Rapamycin (mTOR)には細胞の分化や増殖など、種々の作用があり、最近は腫瘍形成のみならず、神経系に対する作用にも注目が集まっている。一方、mTOR系の異常の結果、中枢神経障害と全身の腫瘍発生を引き起こす一連の疾患群、神経皮膚症候群、がある。そこで、神経皮膚症候群の一つである結節性硬化症(TSC)や神経線維腫症(NF1)などにおける、mTORあるいは種々の既知、新規のmTOR関連物質の作用を検討することにより、mTOR系の神経病変と腫瘍形成の共通のキーファクターを確定し、その機構の解明目指した。 まず、TSCで低下しており、mTOR系の新規関連物質の可能性が考えられるp40のSiRNAを用いてHeLa細胞をノックダウンした。P40のノックダウンにより、細胞の増殖能が低下し、移動能が促進した。また、P40をノックダウンしたHeLa細胞では,チュベリン、ハマルチン、RhoBのmRNAレベルは低下しており、RhoA, mTORとcaspase3のmRNAレベルは増加していた。一方、caspase8のmRNAレベルの変化は認められなかった。 これらの結果はTSC患者由来培養細胞やTSC1, TSC2をノックダウンした細胞に認められる結果と類似であった。同時にこれらの結果はラパマイシンで処理した細胞に認められる変化とも類似しており、p40もmTORやチュベリンハマルチンと同様にmTOR系に作用して細胞の増殖に関与するファクターの一つである可能性が示唆された。
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Research Products
(16 results)
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[Journal Article] Clinical and genetic features of 20 japanese patients with vascular-type Ehlers-Danlos syndriome.2010
Author(s)
himadaY, KoshoT, Wataya-Kaneda M, Funakoshi M, SuzukiT, Hayashi S, MitsuhashiY, I isei T, Aoki Y, Yamazaki K, Ono M, Makino K, Tanaka T, Kunii E, Hatamochi A
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Journal Title
Br J Dermatol
Volume: 163
Pages: 704-710
Peer Reviewed
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[Presentation] 内頸動脈海綿静脈洞瘻で発症した血管型Ehlers-Danlos症候群の一例2010
Author(s)
浅井克則, 豊田真吾, 藤本康倫, 枝川光太朗, 早川航一, 星拓, 岩本文徳, 川口哲, 若山暁, 金田眞理, 吉峰俊樹
Organizer
2010年脳卒中学会総会
Place of Presentation
盛岡
Year and Date
20100415-20100417
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[Presentation] 内頸動脈海綿静脈洞瘻で発症した血管型Ehlers-Danlos症候群の一例2010
Author(s)
浅井克則, 豊田真吾, 小林真紀, 井間博之, 尾原信行, 早川航一, 岩本文徳, 川口哲, 若山暁, 金田眞理, 吉峰俊樹
Organizer
第26回日本脳神経血管内治療学会学術総会
Place of Presentation
東京
Year and Date
2010-11-27
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