2012 Fiscal Year Annual Research Report
mTORの新規調節因子による神経皮膚症候群の神経と腫瘍病変の共通制御機構の解明
Project/Area Number |
22591219
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
金田 眞理 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (70397644)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | mTOR / 結節性硬化症 / 神経皮膚症候群 / 精神神経症状 / 腫瘍形成 / TSC1 / TSC2 |
Research Abstract |
mammalian target of Rapamycin (mTOR)には細胞の分化や増殖など、種々の作用があり、腫瘍形成のみならず、神経系に対する作用にも注目が集まっている。一方、mTOR系の異常の結果、中枢神経障害と全身の腫瘍発生を引き起こす一連の疾患群、神経皮膚症候群、がある。 そこで、mTOR系の異常の結果、中枢神経障害と全身の腫瘍発生を引き起こす結節性硬化症(TSC)をモデルとして、既知、新規のmTOR関連物質の作用を検討することにより、mTOR系の神経病変と腫瘍形成における共通のキーファクターの解明を試みた。まず、TSCで特異的に減少し、TSCの神経症状と関連があり、さらにアポトーシスの誘導に関与することが知られているp40に注目し、p40とmTOR, あるいはtyberin, hamartinとの関係の解明を試みた。 HeLa 細胞をp40のSiRNAを用いてノックダウンしたところ、細胞の増殖能が低下し、同時に細胞の移動能が促進していた。さらに、P40をノックダウンしたHeLa細胞では,tuberin, p-Tuberin(939,) p-Tuberin(1462), hamartin, RhoBのmRNAレベルは低下しており、RhoA, mTORとcaspase3 のmRNAレベルは増加していた。一方、p-tuberin(1254), caspase8 のmRNAレベルの変化は認められなかった。HamartinをノックダウンしたHeLa cellでもRhoBの発現が増加しており、これらの変化はTSC1, TSC2ノックダウン細胞と類似の変化と考えられた。以上より、P40もtuberin hamartinと同様にmTOR系に関与する新規関連物質の一つであり、神経病変と腫瘍形成における共通のキーファクターの可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(8 results)