2012 Fiscal Year Annual Research Report
悪性黒色腫形成・増殖に関わるシグナルの同定、特に紫外線誘発黒色腫形成機序の解明
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22591221
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
船坂 陽子 日本医科大学, 医学部, 准教授 (30209150)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 悪性黒色腫 / 発癌 / メラニン / 紫外線 / DNA損傷 |
Research Abstract |
Triple transgenic mouse(NSE-tTA /TRE-mGluR1/K14-SCF Tgマウス)でユーメラニン含有マウスとフェオメラニン含有マウスを作成し、UVBを生後3-5日めに1J/cm2照射し、4週後には親から離してDoxy off としてmGluRの発現を誘導した状態で 3回/週にUVBもしくはUVAを照射、もしくは生後3-5日目にUVAを14J/cm2照射し、4週後からUVBもしくはUVAを照射したところ、UVAのみの照射では黒色腫のtumor progressionがみられなかったが、UVBを照射するとtumor progressionがみられた。従来言われてきたフェオメラニンがUVA照射により酸化ストレスを誘導することによる黒色腫形成の促進という仮説は、我々のマウスでは否定的な結果であった。さらにXPKOマウスと交配した場合、腫瘍の形成開始期間が短縮することが判明した。すなわち、melanoma形成において14J/cm2のUVA照射はinitiatorおよびpromoterとして作用せず、ユーメラニン含有マウス、フェオメラニン含有マウスの両者において黒色腫の形成を促進することはない。一方UVBがtumor initiatorかつtumor promoterとして働き、さらにDNA損傷がtumor initiatorとしての引き金として重要な働きを示すことがわかった。ユーメラニン含有マウスと比べてフェオメラニン含有マウスはmelanomaの形成が早期にみられることがわかり、DNA損傷CPDの除去がユーメラニン含有マウスよりも遅れることがわかった。従って、フェオメラニンはUVBに反応してmelanoma形成により深く関与し、DNA損傷がmelanomaのinitiatorにおいて重要であることがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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