2011 Fiscal Year Annual Research Report
皮膚T細胞リンパ腫の生物学的予後因子に基づく予後予測モデルの構築
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22591227
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
河井 一浩 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 准教授 (90242411)
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Keywords | 皮膚T細胞リンパ腫 / 菌状息肉症 / ATL / 予後因子 / 生物学的予後因子 / 多変量解析 |
Research Abstract |
1998年から2008年の間に鹿児島大学病院皮膚科で診断・診療した皮膚病変を伴うATL 76例(急性型26例、リンパ腫型6例、慢性型10例、くすぶり型34例)の臨床データ登録およびケモカインレセプター(CXCR3、CCR4)と細胞分化系列特異的転写因子(T-bet、GATA-3、Foxp3)の発現解析を終了した。全死亡、あるいは皮膚病変を伴うくすぶり型(皮膚型)における急性型・リンパ腫型への移行と原病死をエンドポイントとした生存曲線をKaplan-Meier法を用いて計算し、ログランク検定で有意であった予後因子を共変量としてCoxの比例ハザードモデルを用いた多変量解析を行った。全症例においては、年齢と臨床病型が独立した予後因子であったが、皮膚型においてはLDH高値と可溶性IL-2レセプター値が有意な予後因子として同定された。 また、皮膚型における皮膚腫瘤の存在とCXCR3の発現は独立した予後因子である可能性が確認された。現在、シグナル伝達分子、アポトーシス関連分子、および細胞周期制御分子(IRF-4、Bcl-2、p16、p53)の発現解析を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
すでに皮膚型ATLの新たな臨床的予後因子と生物学的予後因子が同定されており、現在解析中の生物学的予後因子を含めた解析により、新たな予後予測モデルの構築が可能になることが予想されるため。
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Strategy for Future Research Activity |
現在解析中のシグナル伝達分子、アポトーシス関連分子、細胞周期制御分子の発現と予後との関連を統計学的に解析し、これまでの研究で同定された予後因子を含めた多変量解析により、皮膚型ATLの予後予測モデルを構築する。一方、皮膚型ATLと比較して予後良好な早期菌状息肉症については、予備解析の結果、統計学的有意差を得るために必要な症例数を単一施設で集積することは困難であることが明らかになったため、将来的には多施設共同研究を計画すべきと考えられる。
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Research Products
(1 results)