2011 Fiscal Year Annual Research Report
ゲノム解析による円形脱毛症疾患感受性遺伝子同定の試み
Project/Area Number |
22591229
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
池田 志斈 順天堂大学, 医学部, 教授 (40193198)
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Keywords | 円形脱毛症 / ゲノム相関解析 / HLA領域 |
Research Abstract |
円形脱毛症、特に汎発性(全身性)脱毛症は難治性疾患であり、患者のQOLが著しく障害を受ける。治療法として、ステロイド全身投与、ステロイドパルス療法、局所ステロイド外用などが行われるが、その副作用による投与中止や、リバウンドによる急性増悪などが問題となる。近年その発症機序として、自己免疫が関与すると考えられているが、証拠は得られていない。また患者家族の解析により、多因子遺伝性疾患と考えられている。 過去2年間の間、我々は円形脱毛症患者のDNAをプールし、そのpooled DNAを用いて全ゲノムの相関解析を、マイクロサテライトマーカー法により行ってきた。その結果、HLA-Cのセントロメア側に、オッズ比3以上の領域を同定した。また同部のSNP解析により、約2メガベースの範囲に候補領域を限定した。その後同領域を全シークエンスすることにより、患者特異的遺伝子多型・変異の同定を試みている。しかし領域の広さと検討される患者の多さにより、未だ確定的結果は得られていない。 今後更に多くの患者(特に汎発型の50例)のDNAにつき直接シークエンスを行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
1)50症例においてHLA-C領域の2メガベース範囲を直接シークエンスする予定であったが、10例しか終了していない。2)マイクロサテライトマーカーを用いて、全ゲノムの相関解析を行う予定であったが、全ゲノムの約1/4しか解析出来ていない。
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Strategy for Future Research Activity |
1)50症例においてHLA-C領域の2メガベース範囲を直接シークエンスする。2)マイクロサテライトマーカーを用いて、全ゲノムの相関解析を行う。
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Research Products
(3 results)