2012 Fiscal Year Annual Research Report
皮膚樹状細胞への成人T細胞性白血病リンパ腫ウイルス感染の同定と機能解析
Project/Area Number |
22591234
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
島内 隆寿 浜松医科大学, 医学部附属病院, 講師 (90399204)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | ウイルスシナプス / HTLV-1 / 樹状細胞 |
Research Abstract |
当該年度の目的はHTLV-1感染未熟樹状細胞とT細胞間のウイルスシナプス形成を解明することである。 まず、CD14+ 単球細胞を分離し、IL-4、GM-CSF存在下に5日間培養し、未熟樹状細胞を作成した。この未熟樹状細胞はHTLV-1感染レセプターである、DC-SIGN とNRP-1を強く発現していることを確認した。次に、HTLV-1産生細胞株MT-2と未熟樹状細胞とを4日間共培養することで、未熟樹状細胞内にHTLV-1コア蛋白であるp19, p24が存在していることをフローサイトメトリー法で同定した。この際、未熟樹状細胞とMT-2細胞間で、強い結合、いわゆるウイルスシナプスの形成を透過型、走査型電子顕微鏡で同定した。一方、非感染未熟樹状細胞に比較して、HTLV-1感染未熟樹状細胞では偽足の減少を同定することもできた。こうして得られたHTLV-1感染未熟樹状細胞を分離し、同時に自己CD4陽性T細胞も分離、1:5の割合で共培養した。3時間および48時間後の未熟樹状細胞―自己CD4陽性T細胞間の形態学的変化を透過型、走査型電子顕微鏡を用いて観察した。培養48時間後の観察では未熟樹状細胞は、偽足の減少は継続しつつも、自己CD4陽性T細胞とは強く結合しており、ウイルスシナプス形成が観察された。一方、非感染未熟樹状細胞ではT細胞間の結合は認められなかった。未熟樹状細胞-T細胞間のウイルスシナプス形成および偽足の減少といった形態学的変化がどのような細胞骨格関連シグナルで生じるか、また免疫学的機能異常が生じているかが今後の検討課題となった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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