2010 Fiscal Year Annual Research Report
皮膚自然免疫機構からみた掌蹠膿疱症の発症機序に関する研究
Project/Area Number |
22591235
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
村上 正基 旭川医科大学, 医学部, 助教 (20278302)
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Keywords | 掌蹠膿疱症 / 皮膚自然免疫 / 抗菌ペプチド / 病理学 / 免疫学 |
Research Abstract |
掌蹠膿庖症における病変部でのToll Like Receptor(7,8,9)に関する発現の検討を行った。患者の水庖天蓋部組織及びコントロールの正常表皮を採取し、定量的realtime PCR、western blot、免疫染色によりTLRファミリーの発現形式の変化・異常のスクリーニングを行った。健常人皮膚に対して、病変部皮膚では検索したTLRに関してmRNA及び蛋白発現の増加が認められ、その発現の局在を免疫組織化学により確認することができた(英文学術雑誌投稿中)。 病変部水庖内の抗菌ペプチド(cathelicidin)には異常パターンが確認されなかったものの、その後にrecruitされる好中球cathelicidinに異常なフラグメントが確認された。 Hagforsen(BJD2010)及びPeric(JI2008)の報告に基づき、Cathelicidinと掌蹠膿疱症の病態を検討するうえでIL-17の関与についての検討が必要となったため、さらに患者血清及び生検サンプルを用いてIL-17関連サイトカイン及びリセプターの発現様式について検討を施行した。検討の結果、掌蹠膿疱症におけるIL-17関連サイトカインプロファイルは、尋常性乾癬における既報プロファイルと異なることが確認された(英文学術雑誌投稿中)。 現時点で、掌蹠膿疱症の病態形成に自然免疫系ことにTLR、抗菌ペプチドcathelicidinが関与しているという我々の仮説が正しいことを示すことができたが、さらに詳細なメカニズムの解析の検討を継続中である。
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Research Products
(2 results)