2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22591236
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
鈴木 民夫 山形大学, 医学部, 教授 (30206502)
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Keywords | メラニン / 色素細胞 / 遺伝子変異 / 眼皮膚白皮症 / メンブレントラフィック / 色素沈着 / 色素脱出 |
Research Abstract |
国際的な遺伝性色素異常症遺伝子解析センター的な機能を継続して行った。その結果、国内から遺伝性対側性色素異常症15症例、眼皮膚白皮症22症例、Waadenburg症候群疑い2症例の遺伝子診断を行なった。その結果、一部については既に遺伝子変異が明らかとなっている。遺伝性対側性色素異常症では5例がミスセンス変異であり、その部位はいずれも酵素活性領域に局在していた。これは従来の報告を支持するものである。Waadenburg症候群疑い2症例についてはいずれもSOX10遺伝子に変異が見つかった。原因遺伝子が未だ明らかになっていない症例については現在も解析中である。 日本人でこれまでに報告の無い眼皮膚白皮症3型症例を、以前に我々は明らかにした。その症例において認められたミスセンス変異が病的であるかどうかの確認実験を行なった。まず、正常ヒトTYRP1cDNAをクローニングし(wild cDNA)、その中に変異を導入し(mutant cDNA)した。そして、双方のcDNAを哺乳類発現ベクターに組み込み、OCA3のモデルマウスより確立されたmelan-bにtransfectし、発現させた。その後、安定発現株を得ることにより、導入効率の低さを補った。こうして得られたいくつかの安定発現株の細胞のメラニン合成量を測定し、変異cDNAのメラニン合成能を正常タイプのcDNAのメラニン合成能と比較検討したところ、本症例に認められた変異は病的であることが明らかになった。
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Research Products
(6 results)