2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22591239
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
三原 祥嗣 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (90325168)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石井 香 広島大学, 病院, 研究員 (90448267)
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Keywords | アレルギー・ぜんそく / IgE / 汗 / アトピー性皮膚炎 |
Research Abstract |
本年度は、好塩基球からのヒスタミン遊離活性を持つ精製汗抗原物質の同定を行う目的で、以下の通り研究を実施した。 1.抗汗抗体を用いたヒト皮膚由来cDNAライブラリーによる発現スクリーニング 新規に作製した抗汗抗体を用いて、昨年度に引き続きヒト皮膚由来cDNAライブラリーによる発現クローニングを行った。cDNAクローン1000個分を1プールとしてまとめてプラスミド精製を行った。精製したプラスミドをCOS7細胞に一過性に発現させ、培養上清および細胞を回収し、培養上清、細胞破砕物と抗汗抗体を用いてスクリーニングを行った。1次スクリーニングの陽性プールを2次、3次、4次スクリーニングと絞り込んで行き、最終的に得たシングルクローンの遺伝子配列をDNAシークエンサーにて解析した。得られた物質のヒスタミン遊離活性を検討したが、ヒスタミン遊離活性のある物質の同定には至らなかった。 2.新規抗汗抗体による皮膚組織の免疫染色 昨年度に引き続き、新規の抗汗抗体の作製とその解析を行った。精製汗抗原と汗に反応する好塩基球を使用したヒスタミン遊離活性試験、さらに免疫ブロット法およびELISA法を用いて解析を行った結果、これまでに得られた抗精製汗抗体はIgG型、IgM型に大別され、汗抗原による好塩基球からのヒスタミン遊離活性を抑制するものやしないものがあり、異なる抗原部位を認識していることを確認した。これらの抗体を用いて免疫染色法による皮膚組織における汗抗原の発現様式を検討した。その結果、抗精製汗抗体は、皮膚の汗腺組織を認識することを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
好塩基球からのヒスタミン遊離活性を持つ汗抗原を含む画分を用いて新規の抗汗モノクローナル抗体を作製した。これらの抗体を用いて皮膚組織の免疫染色を行った結果、抗精製汗抗体は汗腺組織を認識することを明らかにした。一方、ヒト皮膚由来cDNAライブラリーと抗精製汗抗体による発現スクリーニング法では、ヒスタミン遊離活性を持つ物質の同定には至っていない。
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Strategy for Future Research Activity |
精製カラムの組み合わせを工夫し、発現スクリーニングと平行してカラムワークと質量分析によるヒスタミン遊離活性を持つ汗抗原の同定を行う。
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Research Products
(2 results)