2012 Fiscal Year Annual Research Report
ゲノムワイド関連解析による不安障害の候補遺伝子研究
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22591256
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
梅景 正 東京大学, 環境安全本部, 准教授 (20323587)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | Panic Disorder / GWAS / SNP |
Research Abstract |
本研究は、パニック障害患者を対象に一般健常成人をコントロールとしてゲノムワイド関連解析(GWAS)を行い、候補補遺伝子の特定を目指すものである。 これまでに行った2つのGWAS(2009年のGWAS報告の結果と今回新たに行なったGWAS)をもとにメタ解析を行った(患者718名、健常対照1717名)。その結果、候補部位12か所を同定した。さらに、TaqMan解析法を用いて独立したサンプル(患者329名、健常対照861名)にて確認実験を行った。 以上より、14番長腕(14q32.2)に位置するBDKRB2(bradykinin receptor B2)遺伝子が有意な関連を持つこと見出した(OR=1.31)。また、2つのGWAS解析の結果からパスウェイ解析を行い、イノシトールリン脂質結合、軸索輸送、転写因子活性、内分泌制御などのパスウェイが有意に関連することを見出した。(Transl Psychiatry 2012)。 bradykinin receptorは,血圧や疼痛、神経の分化を調整するセカンドメッセンジャーに作用する機能があり、このことは例えばパニック障害で心血管系疾患の合併率が多いことから興味深い結果と考える。さらに一つ一つの遺伝子の病気に及ぼす影響は小さいことも分かり(オッズ比<1.3)、おそらくは多数の遺伝子の相互作用ならびに環境との相互作用から疾患発症につながる可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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