2012 Fiscal Year Annual Research Report
うつ病治癒機転に関連する転写因子MATH2の標的遺伝子の同定と分子機構の解明
Project/Area Number |
22591268
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Research Institution | 独立行政法人国立精神・神経医療研究センター |
Principal Investigator |
山田 美佐 独立行政法人国立精神・神経医療研究センター, 精神保健研究所精神薬理研究部, 科研費研究員 (10384182)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斎藤 顕宜 独立行政法人国立精神・神経医療研究センター, 精神保健研究所精神薬理研究部, 室長 (00366832)
山田 光彦 独立行政法人国立精神・神経医療研究センター, 精神保健研究所精神薬理研究部, 部長 (60240040)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 転写因子 / うつ病 |
Research Abstract |
昨年度までに、Plasticity related gene 1(Prg1)がうつ病の治癒機転に重要であると考えられる転写因子Math2のターゲット遺伝子であることを同定した。本年度は、Prg1の海馬における発現分布および、神経細胞の生存維持における役割について検討した。 免疫組織化学染色法によりPrg1のマウス海馬における発現分布を検討した結果、海馬歯状回の顆粒細胞にPrg1は発現しており、神経細胞のマーカーであるNeuNと共局在していた。次に、神経細胞の生存維持におけるPrg1の役割を、Wistar ラット(E14)の終脳より単離しニューロスフェア法により増殖させた神経幹細胞をbFGF除去により分化させて作成した神経細胞を用いて検討した。分化誘導した神経細胞にPrg1 siRNAを導入し経時的に細胞数を計測した結果、24時間後から生細胞数の減少が認められた。Prg1 siRNAによる生細胞数減少は、Prg1 siRNAのターゲットとならないPrg1-4-silentベクターの共発現により回復した。しかし、脱リン酸化酵素活性を持たない4-silent-H253Aベクターの共発現では、生細胞数の減少は回復しなかった。MTT assayの生存率を用いた検討においても同様な結果が認められた。 以上より、Prg1は神経細胞の生存維持に働く因子であることが明らかとなった。また、Prg1の神経生存維持には、Prg1の脱リン酸化作用が関与していることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)