2011 Fiscal Year Annual Research Report
成人自閉症の脳内グルタミン酸研究-3T MRSを用いた検討
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22591281
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
吉原 雄二郎 浜松医科大学, 医学部, 特任研究員 (00529464)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 和彦 浜松医科大学, 医学部, 准教授 (80263911)
鈴木 勝昭 浜松医科大学, 子どものこころの発達研究センター, 准教授 (00285040)
土屋 賢治 浜松医科大学, 子どものこころの発達研究センター, 准教授 (20362189)
岩田 泰秀 浜松医科大学, 医学部附属病院, 講師 (10285025)
竹林 淳和 浜松医科大学, 医学部, 助教 (50397428)
松本 かおり 浜松医科大学, 子どものこころの発達研究センター, 助教 (20447808)
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Keywords | 自閉症 / MRS / グルタミン酸 / 脳構造 / 拡散強調画像 |
Research Abstract |
自閉症における脳内グルタミン酸異常の根拠を示すため、MRS(核磁気共鳴スペクトロスコピー)を用いて、脳内代謝物質の測定を実施した。 【対象の選定、評価、方法】20歳以上の成人自閉症者50人と性別、年齢が一致した健常者50人を対象の目標人数とした。診断には、ADIR (Autism Diagnostic Interview-Revised)を用いた。知能・精神症状の評価には、WAIS-RもしくはWAIS-III、ADOS (Autism Diagnostic Observation Schedule)を用いた。紘仁病院(名古屋市)のGE社製の3T MRIを用いて、脳構造画像、白質神経線維のDTI(拡散テンソル画像)、MRS(小脳虫部、内側前頭皮質、基底核、海馬+扁桃体)の撮影を行った。解析方法は、脳構造画像についてはSPM5、DTI画像についてはFSLとSPM5を使用した。MRSの代謝物質(ミオイノシトール、コリン、クレアチニン、グルタミン酸、グルタミン酸+グルタミン)については、LC-modelによる濃度解析、FSLにより関心領域内の灰白質・白質・脳脊髄液を分離し、補正を行った。濃度の2群間比較はMann-Whitney検定により実施した。 【中間報告】平成24年3月現在、自閉症者25人、健常者27人の撮影が実施済みである。対象者の内、自閉症者1人と健常者2人は、脳器質的異常のために除外された。自閉症群23人、健常群25人を解析した結果、脳構造画像では、cluster level (p corrected<0.05)で灰白質と白質の2群間に有意に差異のある脳部位は認められなかった。DTIでは、拡散テンソルのパラメーターであるFA (Fractional Anisotropy)値を算出した結果、cluster levelで2群間に有意に差異のある脳部位は認められなかった。MRSでは、治療薬内服者と喫煙者を除いた自閉症群16人、健常群16人を解析した結果、海馬+扁桃体のグルタミン酸+グルタミンが自閉症群で有意に増加していた(p=0.0072)。また、小脳虫部のグルタミン酸+グルタミンも自閉症群で有意に増加していた(p=0.0249)。他の脳部位、代謝物質に2群間で違いは認められなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
DTIの偶数軸の撮像条件が必要なためMRIの機械をバージョンアップした結果、時間を要し、計画進行にやや遅れが出現した。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、MRSのデータ取得については、現在の人数で終了とし、これまでのMRSのデータを論文化し、英文雑誌に投稿する予定である。一方、脳構造とDTIについては、引き続きMRIデータの取得を継続する。また、脳構造とDTIでは関心領域を絞った解析方法などを施行し、自閉症群と健常群との差異を明らかにして行く方針である。
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[Journal Article] Effects of brain amyloid deposition and reduced glucose metabolism on the default mode of brain function in normal aging2011
Author(s)
Kikuchi M, Hirosawa T, Yokokura M, Yagi s, Mori N, Yoshikawa E, Yoshihata Y, Sugihara G, Takebayashi K, Iwata Y, Suzuki K, Nakamura K, Ueki T, Minabe Y, Ouchi Y
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Journal Title
J Neuroscience
Volume: 31(31)
Pages: 11193-9
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Plasma cytokine profiles in subjects with high-functioning autism spectrum disorders2011
Author(s)
Suzuki K, Matsuzaki H, Iwata K, Kameno Y, Shimmura C, Kawai S, Yoshihara Y, Wakuda T, Takebayashi K, Takagai S, Matsumoto K, Tsuchiya KJ, Iwata Y, Nakamura K, Tsujii M, Sugiyama T, Mori N
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Journal Title
PLoS One
Volume: 6(5)(電子版)
Pages: e20470
Peer Reviewed
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