2012 Fiscal Year Annual Research Report
ADHDにおける近赤外線スペクトロスコピーによる薬物療法の客観的評価の研究
Project/Area Number |
22591285
|
Research Institution | Nara University of Education |
Principal Investigator |
根來 秀樹 奈良教育大学, 教育学部, 准教授 (80336867)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
太田 豊作 奈良県立医科大学, 医学部, 助教 (10553646)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | ADHD / NIRS / Stroop課題 / metylphenidate徐放剤 / ノルアドレナリン再取り込み阻害薬 / atomoxetine / 前頭葉 |
Research Abstract |
本年度は、未治療のADHD児に対してmethylphenidate(MPH)徐放剤およびatomoxetine(ATX)での治療前後でNIRSを用いて評価し、比較検討を行った。対象は、未治療のADHD児であり、熟練した2名の児童精神科医が対象児と親に半構造化面接を行いDSM-IV-TRで診断し、知的障害の認められるものは除外した。それぞれの薬剤での治療開始8週間後(治療後)に再度NIRSを実施した。課題としては、Stroop課題を用いた。治療前後にADHD-RSでの評価も行った。NIRS装置は、ETG-4000(日立メディコ)を使用した。 MPHを用いた9例(平均8.0±1.22歳、男児7例、女児2例)は、治療後に平均25.0±6.00 mg/日を服薬しており、ADHD-RSは治療前後で35.2±7.50から15.3±6.02に有意に低下していた。そして、NIRSの結果は前頭領域全24チャンネルのうちチャンネル21において、治療前と比較して治療後の酸素化ヘモグロビン変化が有意に増加していた。 ATXを用いた5例(平均9.0±2.35歳、男児3例、女児2例)は、治療後に1日あたり平均1.36±1.115 mg/kgを服薬しており、ADHD-RSは治療前後で31.8±13.24から26.6±14.45に低下傾向であった。そして、NIRSの結果は前頭領域全24チャンネルのうちチャンネル8、21において、治療前と比較して治療後の酸素化ヘモグロビン変化が増加傾向にあった。 両薬剤ともに、臨床症状の改善とともに前頭領域の酸素化ヘモグロビン変化が増加しており、NIRSを用いて客観的に薬物治療の効果判定が行える可能性が示唆された。しかし、ATXにおいては臨床症状の改善に比して酸素化ヘモグロビン変化の増加する範囲が広範囲であり、MPHとATXでは前頭葉へ及ぼす影響に違いがある可能性が考えられた。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(8 results)
-
-
-
-
-
-
[Presentation] Prefrontal Dysfunction in Pediatric Obsessive-Compulsive Disorder as Measured by Near-Infrared Spectroscopy
Author(s)
Toyosaku Ota, Junzo Iida, Yuko Suehiro, Satomi Shimizu, Hiroki Matsuura, Kazuhiko Yamamuro, Shohei Tanaka, Masayuki Sawada, Hideki Negoro, Toshifumi Kishimoto
Organizer
The 20th World International Association for Child and Adolescent Psychiatry and Allied Professions (IACAPAP) Congress
Place of Presentation
Palais des congress (Paris, France)
-
-