2012 Fiscal Year Annual Research Report
統合失調症の治療臨界期における認知機能訓練の意義と介入手法の検討
Project/Area Number |
22591300
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
根本 隆洋 東邦大学, 医学部, 准教授 (20296693)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水野 雅文 東邦大学, 医学部, 教授 (80245589)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 精神医学 / 統合失調症 / 認知機能 / リハビリテーション / 社会機能 / 発散的思考 / 社会認知 |
Research Abstract |
【1. 目的】近年、統合失調症の長期的転帰に多大な影響を及ぼす社会機能障害への取り組みは、早期介入に主眼が置かれるようになった。一方、社会機能の改善を目指した治療手法として、認知機能リハビリテーションが注目されている。本研究の目的は、統合失調症の早期段階における、認知機能訓練の重要性と、効果的な訓練の内容を明らかにすることである。 【2. 対象】東邦大学医療センター大森病院精神神経科及びあさかホスピタルに通院する40歳以下の患者で、統合失調症圏と診断され発症5年以内の者を治療臨界期(critical period)内群、罹病期間が5年以上の者を慢性期群、精神病発症危険状態と診断された者をARMS(at-risk mental state)群とした。 【3. 認知機能訓練プログラムの実施】24週にわたるワークブック形式の認知機能訓練プログラムを2種類(発散的思考を標的としたものと、収束的思考を標的としたもの)作成した。そして、各群内で2つの訓練プログラムにランダムに割り付けた、計6群によるRCTを実施した。 【4. 評価】プログラム開始前(0週)、中間点(12週)、終了時(24週)に、認知機能、精神症状、社会機能、QOLなどの評価を行った。また、訓練効果の持続性を検討するため、訓練プログラム終了12週後および24週後にも同様の評価を継続した。 【5. 結果】合計94名が認知機能訓練プログラムに参加した。その内訳は、男性49名、女性45名、平均年齢26.5歳、教育歴13.2年であった。居住については、独居者12名、家族と同居する者82名であった。全体における認知機能訓練の効果については、プログラム開始前(0週)においては就労・就学率は29%であったが、訓練プログラム終了時(24週)には39%と改善を認めた。さらに、訓練プログラム終了24週後には、就労・就学率は52%にまで向上した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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