2011 Fiscal Year Annual Research Report
MRI大脳白質病変より神経症状を予測する数理統計学的方法論の確立
Project/Area Number |
22591318
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
寺島 健史 新潟大学, 医歯学総合病院, 准教授 (00377160)
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Keywords | 核磁気共鳴画像 / MRI / 磁気共鳴スペクトロスコピー / MRS / 神経症状 / 数理統計学 / アルゴリズム / プログラミング |
Research Abstract |
脳血管障害,特に小血管病によって生じる大脳白質病変は,認知機能障害をはじめ様々な神経症状と関連があることが明らかになってきているが,その発現機序には未だ不明な点が多い。可視的な白質病変を客観的に定量評価し,加えて通常の画像検査では捉えられない微細構造や代謝状態の変化をも勘案して診断する手法が確立していないのがその一因であると考えられる。このため本研究では,大脳白質病変分布パターンのコンピュータ・プログラムによる特徴抽出と,新しいMRI撮像法による解析結果を統合し,数理統計学的に臨床症状を予測する新しい方法論を確立することを目的としている。 本年度は,「通常の画像検査では捉えられない微細構造や代謝状態の変化をも勘案する」手法としてプロトン磁気共鳴メペクトロスコピー(^1H-MRS)の解析データ解析データを従来以上に精度良く定量評価する手法について,データ取得法の最適化,解析プログラムの選定とカスタマイズによる最適化,これらの指標が臨床症状を反映しうるかどうかの検討を行った。その結果,^1H-MRSで得られる代謝物の定量値がグリオーシスの程度の指標になり得ること,この指標が臨床症状とよく相関することを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度はプログラミングした解析手法を,実際に神経症状をもつ患者に適応するプロセスが中心であり,ほぼ予定通りに推移している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は, 白質病変の解析結果をさらに信頼性・普遍性のあるものにするためのプログラムの最適化 解析患者数を増やし,その解析法の評価 他の神経症状や患者情報を収集したデータベースを構築・充実させ,大脳病変の解析結果との相関を探索する。
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