2011 Fiscal Year Annual Research Report
疾患リスクを基盤とする心画像診断体系の構築に関する研究
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22591320
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
中嶋 憲一 金沢大学, 医学系, 准教授 (00167545)
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Keywords | 虚血性心疾患 / 心血管イメージング / 心臓核医学 / 疾患リスク / 多施設研究 |
Research Abstract |
心臓イメージングに基づくリスクによる診断体系確立(Risk-based approachの)研究における2年目の目標として、以下の3項目を上げた。 (1)心機能に関連する日本人標準作成完了とソフトウェアの開発と問題点の検討すること (2)多施設研究の研究続行と一部の成果の公表すること (3)高リスク患者におけるPET検査の適用を開始すること 心機能標準化のためのソフトウェア開発にわいては、心筋血流の異常スコアリングの精度をさらに改善させた定量ソフトを完成し、リスク評価と一体化させて多変量解析の成果を英文誌に発表した。また、交感神経MIBGイメージング検査においては、心筋校正ファントムを用いて多施設研究に応用し、施設間差を補正する案を公表した。自動関心領域設定ソフトウェアは心臓核医学英文誌に公開しており、一般病院での利用のために提供できる体制を整え、2012年からは配布を開始している。 北陸地区における予後評価研究(UMIN000001823北陸地区虚血性心疾患予後調査:心事故発生確率の精度検証に関する前向き調査、APPROACH研究)は症例登録を終了して、予後調査の段階に入っている。 さらに高リスク群として、高コレステロール血症の患者において、血管の粥状効果を検討する目的で、PET検査のための倫理委員会を通し、先進医学センターと協力して試験を開始している。 なお、リスク層別化に関する診断体系の構築に当たっては、第22回心臓核医学会総会・学術大会(中嶋憲一・大会長、2012年6月22-23日開催予定)の主テーマを「リスクに基づく診断治療戦略」として、総合的な討論を予定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
リスク評価に関連する解析に基づくソフトウェアの整備も完了しており、英文誌に公開できた。また、北陸地区での多施設予後評価研究(UMIN000001823北陸地区虚血性心疾患予後調査:心事故発生確率の精度検証に関する前向き調査、APPROACH研究)も順調に進行中である。 心臓核医学会において、主テーマとして「リスク評価に基づく診断治療戦略」を取り上げて討論予定であり、準備も進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
1)リスク評価のソフトウェアの一般公開と精度の向上を図る。 2)多施設における予後評価研究では確実なデータの蓄積を行う。 3)高リスク群のPET検査の応用については、検査が金沢大学倫理委員会の承認の元に開始されたので、症例の蓄積を図る。 4)リスク評価を基盤とした診断治療戦略に関しての、総合的なまとめを最終年度で行う。
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Research Products
(13 results)