2011 Fiscal Year Annual Research Report
SPECT画像精度管理を目的とした心筋ファントムおよび画像解析評価システムの開発
Project/Area Number |
22591322
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
小野口 昌久 金沢大学, 保健学系, 教授 (30283120)
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Keywords | 画像精度管理 / 画像標準化 / SPECT / 心筋ファントム / 画像解析 |
Research Abstract |
心筋画像専用の画像精度管理および画像標準化を目的に,画像評価用心筋ファントムの構築および各施設で撮像したこれらの画像を同一画像解析プログラムで視覚的・定量的評価を行なうことで,基準画像の作成と同時に画像を構築する技師(技術者)や医師の技術水準の向上が可能となると考え,本研究を計画した。 平成23年度では前年度に構築した画像評価用心筋ファントムをSPECT装置で撮像し,そのSPECT画像データをほぼ自動で解析し評価するプログラムを開発した。このプログラムは心筋SPECT画像の精度管理および標準化を目的とし,得られた断層像から種々の測定値(定量値)を算出することができる。以下に,本プログラムの解析評価の流れを示す。 画像解析評価プログラムはOS Windows上で起動するよう設計した。主な解析評価機能として,SPECT画像の展開図と心筋プロファイルカーブを作成し心筋部欠損の広さおよび厚さ(深さ)を定量的に自動評価した。最終的には画像評価用心筋ファントムのMRI画像をテンプレートとし,各施設の心筋SPECT検査の撮像条件で収集した画像からデータを標準化処理した後,心筋部欠損の広さおよび厚さを解析することで各指標のデータベースを蓄積した。その基準画像および基準指標をもとに,各施設の画質および心筋欠損の広さ・厚さ(深さ)の検出能を判定した。処理手順を以下に示す。 1)SPECT画像とMRI画像(またはX線CT画像)のテンプレート画像との位置合わせ 2)位置合わせした画像の展開図を作成 3)SPECT画像の展開図からプロファイルカーブを作成 4)SPECT画像で得られた各心筋部欠損の広さと厚さ(深さ)の展開図およびプロファイルカーブから最大値を算出し,その値を直線近似して自動評価した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
プログラムの構築,および検証が当初の計画通り順調に進んでいる。さらに,多施設のメーカの異なるSPECT画像データの読み込みも問題なく,解析,処理結果も妥当であると評価する。
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Strategy for Future Research Activity |
本プログラムの検証,および全国の約20施設において,各施設の心筋SPECT検査の撮像条件およびチャンピオンデータ用の撮像条件で画像評価用心筋ファントムを収集し,画像解析評価プログラムで本システムを検証する。さらに,約20施設のチャンピオンデータから基準画像となり得るデータベースの構築を図り,データベースと各施設の指標比較から各施設の画像を客観的に判定する。
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