2011 Fiscal Year Annual Research Report
造影3次元FLAIR法による血管透過性イメージングの基礎的・臨床的研究
Project/Area Number |
22591345
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
重松 良典 熊本大学, 医学部附属病院, 助教 (00555766)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平井 俊範 熊本大学, 大学院・生命科学研究部, 准教授 (40274724)
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Keywords | MRI / FLAIR / 血管透過性 |
Research Abstract |
MRIの撮像法である造影three-dimensional fluid-attenuated inversion recovery (3D FLAIR)は、血管内の信号を強く抑制し、血管外の間質や脳脊髄液に漏出した造影剤により増強効果が発現するため、血管透過性がある部位を血管と区別して直接高分解能で画像化できる可能性がある。造影3D FLAIR法で見られる増強効果に関する検討は少ないため、今回(今年度)の我々の研究の目的は、造影3D FLAIRの正常脳での所見を明らかにすることである。 当院で造影後3 DFLAIRを撮影した患者のうち、他のシーケンスでも全く異常を認めなかった30例を対象に脳の正常部位に染まりが認められるかどうか検討を進めている。現在、脳の正常構造物のいくつかに増強効果が認められることがわかっており、特に正中隆起や脈絡叢、下垂体後葉に増強効果が強いと考えている。正常部位に増強効果が認められる原因は良くわかっていないが、神経内分泌や脳脊髄液の分泌に関与する部位に増強効果が認められるようである。このテーマは共同研究者により論文作成中である。 今年度の研究を進めていくなかで、臨床例としてTodd麻痺後の患者に造影3 DFLAIRで増強効果が認められた。これまで得られていない所見であり、症例報告として報告した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
論文報告まで終わっている。
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Strategy for Future Research Activity |
臨床例を重ねて、造影3D FLAIRで染まりが認められる例を積み重ねて検討してゆく。 正常で染まる構造に関する論文は他の施設から発表されてしまったので、染まる原因を考えてゆく。
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