2011 Fiscal Year Annual Research Report
PETを用いた梗塞心の非梗塞部心筋交感神経機能活性の変容に関する研究
Project/Area Number |
22591347
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
大手 信之 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 准教授 (10185332)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原 眞咲 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 准教授 (50244562)
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Keywords | PET / 交感神経 / 心筋梗塞 |
Research Abstract |
陳旧性心筋梗塞患者8名に[11C]meta-hydroxyephedrinePET検査を施行し、心臓交感神経のpre-synapseに集積するmeta-hydroxyephedrine滞留率を定量した。[11C]meta-hydroxyephedrineの心筋集積は心筋血流の影響を受けることが知られており、同時に[13N]NH3心筋PETを行うことにより、心筋血流を定量し、血流補正後の[11C]meta-hydroxyephedrine心筋集積を、前年度に施行した健常ボランティアにおける結果と比較検討した。心筋血流は梗塞対側部で健常者の対応部に比して有意な低下が見られた。またmeta-hydroxyephedrineの滞留率および滞留率を心筋血流量で補正した値は梗塞対側部で健常者の対応部に比して有意に高値であった。この結果は、梗塞対側部では健常者対応部に比べより高いpresynapseのカテコラミン集積が存在することを示す。心筋梗塞の結果拡大した左室の梗塞対側部における亢進した交感神経presynapse機能が、梗塞後に生じる収縮期心不全の病態を形成する可能性が推察された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
[11C]meta-hydroxyephedrinePET検査および[13N]NH3心筋PET検査が、健康ボランティアおよび陳旧性心筋梗塞患者において順調に進行し、暫定的ではあるが仮説を裏付けるデータが得られている。
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Strategy for Future Research Activity |
[11C]meta-hydroxyephedrinePET検査および[13N]NH3心筋PET検査をさらに数例の陳旧性心筋梗塞患者で行い、最終的なデータ解析および論文化を平成24年度中に行う予定である。
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Research Products
(2 results)