2010 Fiscal Year Annual Research Report
SPECT合成3D-CT乳腺リンパ管造影によるセンチネルリンパ節生検の検証
Project/Area Number |
22591354
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
山下 浩二 日本医科大学, 医学部, 准教授 (10287758)
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Keywords | 早期乳癌 / センチネルリンパ節生検 / 3D-CT乳腺リンパ管造影 / SPECT / 腋窩リンパ節 / 内視鏡手術 |
Research Abstract |
3D-CT乳腺リンパ管造影(LG)は、個人差の大きい乳房のリンパ流を詳細に描出することができ、正確なセンチネルリンパ節を描出することが出来るが、リンフォシンチグラフィSPECTと合成することにより、アイソトープ(RI)を取り込んだリンパ節の位置を3D-CTLG画像内に表示することに我々が初めて成功した。これにより手術中にラジオガイド・ナビゲーション生検が可能となり、3D-CTLGでのみ検出できるRIの取り込みのないリンパ節の位置情報も把握でき、低侵襲な内視鏡的手術でも生検をより安全に実施できることを、本年度の研究で確認した。 早期乳癌患者には計画通り25名に実施できたが、術前化学療法後の症例は2名に留まったため、その検討は次年度に繰り越すこととした。 生検したリンパ節92個中、転移は15個あり、RI陰性・色素陰性は6個中2個に転移を認めた。RI陰性・色素陽性は16個中5個、RI陽性・色素陰性は8個中3個の転移を認めた。今までの所、RI取り込みと色素の染色性は、リンパ節転移についての予測因子としての傾向を見出せなかった。3D-CT LGがセンチネルリンパ節生検の偽陰性を縮小するのに有効性が認められた。 今回の研究では、さらに3D-CTLGのSPECTとの合成とともに、造影MRIにおけるセンチネルリンパ節の造影形態をも合わせて検討することにより、術前にセンチネルリンパ節へ転移の有無を予測することを試みた。造影MRIでは、腋窩リンパ節は非特異的に染色されるため、3D-CTLGと合わせることにより、センチネルリンパ節を特定でき、その造影形態が3D-CTLGと不一致のものに転移が多い傾向がみられ、症例の蓄積により転移の術前予測を検討することとした。
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