2012 Fiscal Year Annual Research Report
有限要素解析法を用いた骨強度評価システムの臨床応用に関する研究
Project/Area Number |
22591358
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Research Institution | Kawasaki Medical School |
Principal Investigator |
曽根 照喜 川崎医科大学, 医学部, 教授 (90179383)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 骨粗鬆症 / X線CT / 有限要素解析 / 骨強度 |
Research Abstract |
[目的]日本人成人男女を対象にして、定量的CTと有限要素法を用いた骨強度測定(CT/FEM)を行い、骨粗鬆症診断におけるその有用性の評価を前年度に引き続いて実施した。 [方法]対象は下肢の関節置換術の術前、糖尿病あるいは原発性副甲状腺機能亢進症で、いずれも原疾患の診療目的でCT検査を予定していた症例である。腰椎と大腿骨近位部について、CT/FEMによる骨強度(CT-強度)の測定および二重エネルギーX線吸収測定法(DXA)による骨密度の測定を実施した。さらに、大腿骨近位部の骨構造指標(HSA指標)をCTおよびDXAによって求めた。 [結果]CT-強度は骨密度とともに体格指標との間に強い相関を示した。また、CT-強度は腰椎と大腿骨近位部のいずれも加齢とともに減少し、特に女性の閉経後で強い傾向を示した。骨折患者と対照例を比較した検討では、CT-強度はDXAによる骨密度やHSA指標と比べて同等以上の弁別能を示した。一方、大腿骨近位部のHSA指標についてはDXA法でもCT法に近い精度が得られた。糖尿病患者と非糖尿病患者の比較では、CT-強度と他の検査指標の関係に明らかな相違は認められなかった。原発性副甲状腺機能亢進症については、副甲状腺摘出術後の骨強度の改善をCT/FEMによって検出することができた。 [考察]CT/FEMは、骨粗鬆症における骨強度の低下を感度よく検出し、糖尿病あるいは副甲状腺機能亢進症などの続発性骨粗鬆症に対しても適用できた。ただし、DXAとの使い分けを考える上では、縦断研究による骨折のリスク評価などの検討が今後さらに必要と思われる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)