2011 Fiscal Year Annual Research Report
T2*補正水脂肪分離MR画像による慢性肝疾患の評価:鉄と脂肪の定量とその臨床応用
Project/Area Number |
22591359
|
Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
吉満 研吾 福岡大学, 医学部, 教授 (20274467)
|
Keywords | 肝臓 / 脂肪 / 鉄 / 発癌 / 黄色肉芽腫 |
Research Abstract |
使用機器:1.5T MR臨床機(Philips Intera Achieva、Nova Dual) T2^*補正水脂肪分離画像ためのシークエンス; 2D multislice multi-echo FFE(TR/TE/FA=256/26/28,EPIfactor 29) 昨年まで上記シークエンスを用い肝の脂肪鉄分離画像応用に取り組んできたが、どうしても5-6スライスしか撮像できないという限界があり、実臨床にはまだ不向きであった。今年は、全肝がフルに撮像できる、本法の3D versionであるmDIXON法の開発に取り組んだ。 1.パラメータの最適化:マヨネーズファントムを用い各種パラメータを変化させ、下記のパラメータが最適であると決定した。 mDixon法=3DFFE、TR/TE/FA=15ms/1.23ms/5°,/TE=1.5ms,6 echos,128matrix。 2.解析法としてsingle(SP) vs multipeak(MP)法、conventional(conv.) vs low-fat accuracy (LFA)法のそれぞれ2法を設定し、MRSをreference standardとして軽度脂肪肝の疑われた22症例を上記パラメータのmDixon法で撮像した。その結果、MP法はSP法より、conv法はLFA法よりも脂肪含有率を過大評価する傾向が認められた。これは1.5T機では低信号領域ではnoise成分を誤認するためであると考えられ、結局現時点では、1.5T機においては、SP法とLEA法の組み合わせが相関係数R^2=0.8,p=0.0002で最も正確である可能性が示されたこの結果の一部は邦文雑誌において発表した(裏面参照)。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画では2Dシークエンスのみで臨床応用する予定であったが、昨年時ほぼそれは達成し、同時に2Dシークエンスの限界が判明した。直ちに同シークエンスの3Dversion開発に着手し、ほぼそれも完成しつつある。
|
Strategy for Future Research Activity |
新たに開発した3DmDixon法を用いて、多数の症例に応用し、病理像との比較、MRSとの比較などのvalidation studyを今後行っていく。
|