2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22591361
|
Research Institution | Gunma Prefectural College of Health Sciences |
Principal Investigator |
渡邉 直行 群馬県立県民健康科学大学, 診療放射線学部, 教授 (90311381)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遠藤 敬吾 京都医療科学大学, 学長 (10115800)
吉住 正和 群馬県衛生環境研究所, 感染制御センター, 独立研究員 (70391810)
|
Keywords | 放射線科学 / 分子生物学 / アンチセンス / RI内用療法 / がん / 化学療法 |
Research Abstract |
生命のセントラルドグマであるDNAの遺伝子情報の流れに係るメッセンジャーRNA(mRNA)を」そのmRNAをセンス(sense)とした合成核酸であるアンチセンス(antisense)で運ばれたラジオアイソトープ(RI)から放出されるオージェ(Auger)電子で破壊し、その蛋白発現量を減少させることで、細胞の増殖を抑制させることができる。本研究は、ヒト神経芽細胞腫細胞のN-mycをセンスとする15merのアンチセンスと、オージェ電子を放出するRIである放射性インジウム(In-111)からなるIn-111-アンチセンスを用いたRIアンチセンス療法に化学療法を併用することで、ヒト神経芽細胞腫に対する相加的、相乗的抗腫瘍効果を検討することを目的とする。本年は、cis-diamminedichlorroplatinum(II)(CDDP)の抗腫瘍効果を培養ヒト神経芽細胞腫細胞と担癌Balb/cヌードマウスで検討した。CDDPの抗腫瘍効果に投与量依存性が観察された。癌細胞の増殖では、CDDP 2mg/kg程度の投与で抑制が示された。腫瘍では、CDDP 5mg/kg程度の投与でその退縮が認められた。In-111-アンチセンスとともにCDDPを投与した場合、癌細胞増殖の抑制が認められた薬剤濃度でも腫瘍の退縮を観察することができた。これは、培養ヒト神経芽細胞腫細胞と担癌Balb/cヌードマウスで、CDDPの投与によりIn-111-アンチセンスの抗腫瘍効果が増強されたものと考えることができた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2011年3月11日本震、余震、計画停電、節電、原発事故後の一般公衆に対する放射線の健康影響に係る啓蒙活動などにより、平成23年度に予定された研究活動のうち60%程度の実施となったため。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成24年度の7~9月期にかけて計画停電、節電が実施された場合、同時期に計画されている研究活動は遂行上問題となるので秋から冬の期間に移動させ対応することとする。
|