2011 Fiscal Year Annual Research Report
FDG-PETによる関節・椎体の炎症性疾患診断の開発:前向きおよび後ろ向き研究
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22591362
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Research Institution | Research Institute, International Medical Center of Japan |
Principal Investigator |
窪田 和雄 独立行政法人国立国際医療研究センター, 放射線核医学科, 医長 (40161674)
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Keywords | FDG-PET / 炎症性疾患 / 関節炎・腱付着部炎 / リウマチ性関節炎 / 強直性脊椎炎 / リウマチ性多発筋痛症 / 加齢変化 / 核医学診断 |
Research Abstract |
リウマチ性多発筋痛症のFDGPET所見の特徴を調べるため、未治療のリウマチ性多発筋痛症17人、およびコントロールとして慢性関節リウマチ11人、その他のリウマチ性疾患6名のFDG-PET/CTを撮影した。大関節、滑液胞、大血管、棘突起や椎間関節などへのFDG集積を、SUV値および0~4までのスコアによる視覚評価で調べた。PETの大血管の画像は、7つの区域に分けた時のスコアの合計で評価した。 リウマチ性多発筋痛症(PMR)の患者では、坐骨結節、大転子、腰椎棘突起に高いFDG集積が見られた。2か所あるいは3カ所以上が陽性の場合、コントロールと比較した時のPMR診断の感度は85.7%、特異度は88.2%だった。肩関節や股関節への集積所見は特異性が低かった。また、17名中2名では大動脈や鎖骨下動脈に集積があったが症状はなく、PMRに動脈炎が合併しやすいという既知の知見に合致するものであった。典型的な所見を示した例では、治療後に所見が消失し、活動性を反映することが示唆された。これにより、リウマチ性多発筋痛症のFDG-PET所見をあらたに解明することができ、今後の診断の一助として活用できるものと考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
疾患研究および、健常者の加齢性変化の研究、いずれも目的の成果を出しつつある。
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Strategy for Future Research Activity |
健常者の加齢性変化の研究のデータを補充し、論文化することが、今後の課題である。
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