2010 Fiscal Year Annual Research Report
マンモグラフィ装置の精度管理用の高精度可搬式開放窓型電離箱検出器の開発
Project/Area Number |
22591373
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Research Institution | Ibaraki Prefectural University of Health Science |
Principal Investigator |
佐藤 斉 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 准教授 (90285057)
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Keywords | 電離箱 / マンモグラフィ / 低エネルギーX線 / 線量 / 品質保証 |
Research Abstract |
マンモグラフィの正確な線量計測値に基づく精度管理を行うため、マンモグラフィで使用される低エネルギー(20keV程度)領域X線においても応答特性が変化しない可搬式の開放窓型電離箱検出器を開発するために研究を実施した。測定するX線のエネルギーが10~100keVの範囲で、感度の変化を2%以下に収めるため、集電極形状と配置を検討して検出器を試作した。試作した検出器の電極形状は円形であり、外部からの誘導を抑えるために電極配置を工夫した。 試作機の印加電圧を決定するために、検出器内部の電界強度分布をシミュレーション計算して、最適印加電圧を検討した。測定の際に問題となるイオン再結合損失を0.2%以下とするためは、電極間隔と形状をさらに工夫する必要があった。試作機の基本特性を調べるために、決定した印加電圧により暗電流を測定し、安定した計測値が得られることを確認した。さらに、マンモグラフィ装置と同様のエネルギースペクトルを持つX線の線量標準場を用いて、試作機のエルギー特性及び絶対計測の評価を行った。これら試作機の基本特性は良好であり、優れた基本性能を有していることが確認できた。 また、医療施設に設置されているマンモグラフィ装置を用いて測定する際に問題となる測定配置の再現性や測定の簡便性を解決するために測定配置台を製作し、安定した測定を実施することが可能となった。
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