2012 Fiscal Year Annual Research Report
マンモグラフィ装置の精度管理用の高精度可搬式開放窓型電離箱検出器の開発
Project/Area Number |
22591373
|
Research Institution | Ibaraki Prefectural University of Health Science |
Principal Investigator |
佐藤 斉 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 教授 (90285057)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | マンモグラフィ / 電離箱 / 線量評価 / 診療放射線品質保証管理 / 乳腺線量 |
Research Abstract |
マンモグラフィ装置は、従来のアナログ方式からデジタル方式に移行している。デジタル式では、画質が線量に強く依存するため、線量と画質との関係を適確に把握する必要があり、線量計を用いた線量管理が重要となる。マンモグラフィでは乳腺と脂肪組織内における微小なX線吸収差を画像化するために、30 keV以下の低エネルギー領域X線が主に用いられる。これまで低エネルギー領域X線の線量測定に用いられてきた電離箱式線量計は、X線入射窓による吸収などにより正確な測定が困難であった。そこで、新しい測定概念による開放型電離箱検出器を開発した。開発した電離箱式検出器は、X線入射窓を取り去った自由空気電離箱であり、電極構造などを工夫し、小型・軽量化した。これにより、従来の自由空気電離箱では不可能であった移動使用を可能とした。そのため、各医療施設において、正確な線量計測値に基づく線量管理によりマンモグラフィの品質保証に用いることができるものである。電離箱検出器は、微小な電流を測定する必要があることから、漏れ電流特性や入出力特性など、検出器の基本特性の評価実験を実施した。誘導電流や暗電流の増加は無く、暗電流は10-14オーダーと良好であり、小型化や可搬化による測定性能への影響が無いことを確認した。測定するX線のエネルギーが10~70 keV の範囲で、感度の変化は5%以下であった。特に、マンモグラフィで使用される低エネルギーX線において、測定感度がほぼ一定であり、良好な検出特性を有することが確認された。この新たに開発した高精度可搬式開放窓型電離箱検出器を各医療施設のマンモグラフィ装置の精度管理に適用することで、より効果的な診療放射線品質保証管理を実施することが可能となる。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|