2012 Fiscal Year Annual Research Report
がんの放射線治療によるヒト正常組織の線維化抑制の研究
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22591383
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
本行 忠志 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (90271569)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 裕夫 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (20237275)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 放射線による線維化 / 放射線治療の晩発性障害 / Sircol assay / Cystatin-C assay / アスコルビン酸 / AHCC / 線維化抑制効果 / マッソン・トリクローム染色 |
Research Abstract |
放射線治療の晩発性障害として、照射部位付近の組織に線維化が進行することが知られており、その制御が重要となる。そこで、マウスの肺、腎臓組織に放射線を照射するとともに線維化を抑制すると考えられる薬剤を投与してその効果を観察した。 生後約5週のC57BL/6JマウスにX線(線量率0.88Gy/分)照射を行った。肺、腎のみに部分照射(分割部分照射(2Gyx10~20回)、あるいは一括部分照射(10~20Gy))あるいは4Gyの全身一括照射を施行。さらに線維化を抑制すると考えられる薬剤を投与して、生食投与群、非照射群と比較した。放射線照射群は6-8ヶ月後に肺と腎組織のmicro CT、HEおよびマッソン・トリクローム(MT) 染色やSircol assay および血液、尿のCystatin-C assay を行い、肺や腎の線維化や腎機能の評価を行った。 <肺、腎組織の変化>15Gy以上照射群では、肺、腎組織の破壊が著明に見られた。また、7ヶ月以上経過した組織にはMT染色により、線維化が認められた。肺、腎組織のSircol値および血液、尿のCystatin-C値は10Gy照射以上で高値を示した。 <薬剤による線維化抑制効果>肺組織:2Gyx20回照射群、20Gyx1回照射群(雄のみ)においてアスコルビン酸およびAHCC(活性化植物性多糖類関連化合物)投与群でSircol値の低下が見られた。腎組織:2Gyx20回照射群(雄のみ)、 2Gyx10回照射群(雄のみ)、 15Gyx1回照射群(雌のみ)、10Gyx1回照射群(雌のみ) においてアスコルビン酸およびAHCC投与群でSircol値の低下が見られた。2Gyx20回照射群(雄のみ)、10Gyx1回照射群(雌のみ)においてアスコルビン酸およびAHCC投与群でCystatin-C値の低下が見られた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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