2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22591398
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
重松 邦広 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (20215966)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小山 博之 東京大学, 医学部附属病院, 特任准教授 (10241994)
岡本 宏之 東京大学, 医学部附属病院, 特任講師 (60348266)
宮田 哲郎 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (70190791)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 血管外科 / 人工血管 |
Research Abstract |
6mm径人工血管のイヌ腹部大動脈置換モデルにおいて、ポリエステル基盤の人工血管をゼラチンおよび絹フィブロインで被覆したものを中央でつなぎ合わせハイブリッド人工血管として移植した。移植6カ月後人工血管を摘出し病理学的検討を行った。ゼラチン被覆部は内腔に厚い線維組織と平滑筋層が侵入し内皮化されているのに対し、絹フィブロイン被覆部は内腔には線維組織の厚みがなく内皮化されており、その代わり外側に厚い平滑筋層を有した。これらの所見については、市販のポリエステル人工血管や新たに作製した絹フィブロイン基盤の人工血管を単独で移植した場合でも同様の結果が得られており、絹という素材を人工血管に利用した場合の共通の特徴と考えられた。特に小口径人工血管では内腔の狭小化を防ぐ意味で有利な特性であると判断した。 一方、3.5mm径のイヌ頸動脈置換モデルにおいては、開存性に与える影響を調べる目的で比較実験を行った。ポリエステル基盤の人工血管はゼラチン、絹フィブロイン被覆に関わらず7本がすべて1-2週間で早期閉塞した。一方絹フィブロイン基盤の人工血管は、基盤の構造や被覆方法にもよるが概ね3-4カ月の開存が得られ、6カ月の開存例もあった。これらの結果より絹の人工血管材料としての有用性が示唆されたが、その方法については基盤、被覆方法も含め改善の余地があると考えられた。 以上の結果をもとに今後も絹の人工血管への利用について研究を進めたい。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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