2010 Fiscal Year Annual Research Report
ステント内膜肥厚抑制の新しいアプローチ-Ezetimibeの効果検証
Project/Area Number |
22591401
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
堀 昭彦 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院助教 (30422778)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古森 公浩 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (40225587)
山本 清人 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (10298359)
小林 昌義 名古屋大学, 医学部附属病院, 助教 (60329381)
井原 努 名古屋大学, 医学部附属病院, 医員 (60467313)
坂野 比呂志 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院助教 (80584721)
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Keywords | Ezetimibe / 自家静脈グラフトモデル / 内膜肥厚 |
Research Abstract |
背景・目的:高脂血症治療薬として広く用いられているEzetimibeは小腸コレステロールトランスポーター阻害薬として脂質代謝に作用しているが、その他にも抗粥状動脈硬化作用等も報告されている。しかしながら静脈グラフトに関する効果はいまだ検討されていないのが現状である。そこで今回Ezetimibeの血管内膜肥厚に与える効果についてウサギ自家静脈グラフトモデルを用いて検討した。 実験:ウサギ日本白色種を用いて外頚静脈での頚動脈自家静脈グラフトを作成する。さらに内膜肥厚を増強させるためにinternal carotid arteryを結紮し、external carotid arteryの3分枝のうちfacial arteryのみを残しlingual artery、maxillary arteryを結紮してpoor run-offモデルとした。Ezetimibe投与群と通常飼料投与群で術後28日目に静脈グラフトを採取して静脈グラフト内膜肥厚抑制効果を比較検討した。 結果:摘出静脈グラフトを4分割しプレパラートを作製、各プレパラートにおいて任意の8か所で内膜・中膜を測定し内膜中膜比を計測。合計32か所の計測の平均をそのウサギの内膜中膜比とした。内膜中膜比:コントロール群1.2、Ezetimibe群0.586で有意にEzetimibe投与群で内膜肥厚を抑制した。 今後の予定:静脈グラフト内膜肥厚の成因において重要な役割を持つと考えられている血管平滑筋の増殖及びアポトーシスに与えるEzetimibeの影響を検討するため、14日目の静脈グラフトを採取しKi-67染色を行い細胞増殖活性を、TUNEL染色を行いアポトーシスに与える影響を検討する。コントロール群のウサギ静脈グラフトではアセチルコリンに対する血管弛緩反応の欠如が認められる。これは内皮機能障害に起因している。そこでEzetimibe投与群においてアセチルコリンに対する血管弛緩反応を測定しEzetimibe投与が内皮機能に与える影響を検討する。
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Research Products
(5 results)
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[Presentation] 血管内膜肥厚とミッドカインの関連について2010
Author(s)
坂野比呂志, 森崎浩一, 玉井宏明, 高橋範子, 渡辺芳雄, 森前博文, 井原努, 堀昭彦, 小林昌義, 山本清人, 古森公浩
Organizer
第51回日本脈管学会総会
Place of Presentation
旭川グランドホテル
Year and Date
20101014-20101016
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