2010 Fiscal Year Annual Research Report
腫瘍局所におけるIL-17産生制御による新しい分子標的治療の開発
Project/Area Number |
22591415
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
岩橋 誠 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (70244738)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山上 裕機 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (20191190)
中村 公紀 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (80364090)
尾島 敏康 和歌山県立医科大学, 医学部, 学内助教 (60448785)
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Keywords | IL-17 / アデノウイルスベクター / siRNA / 腫瘍増殖 |
Research Abstract |
本研究は腫瘍局所においてIL-17の産生を抑制することで腫瘍増殖を抑制できるか否かを明らかにし、さらにIL-17制御の標的としていずれが分子標的として優れているかを明らかにすることを目的としている。本年度は、まず、局所のIL-17発現を抑制するツールとしてマウスIL-17 siRNA発現アデノウイルスベクターの作製を行った。mIL-17Aに対するsiRNA設計を行いプラスミド2種類構築した(TaKaRaに依頼)。293細胞にpBApo-CMV-mIL17とpcPURmU6-mIL-17A-shRNAを遺伝子導入試薬TransIT-293にて導入し、293細胞のRNAを抽出し、mIL-17Aの発現抑制効果を検討し、効果の良いほうのプラスミドよりmIL-17A-siRNA発現ユニットを含むフラグメントを切り出しコスミドベクターにライゲーションし、コスミドDNAを精製し、COS-TPC法にてIL-17siRNA発現adenovirus vector(Ad-IL-17siRNA)を作製した。In vivo用に精製、濃縮を行った。また、同時にIL-17発現adenovirus vector(Ad-IL-17)、コントロール用のadenovirus vecter(Ad-SNC)も前述と同様にして作製した。作製したアデノウイルスベクターの機能解析のために、IL-17の産生していないMethA細胞株に10MOIのAd-IL-17と種々のMOIにてAd-IL-17siRNAもしくはコントロールのAd-SNCを共感染させ、48時間培養後、培養上清中のIL-17をELISAで測定し、Ad-IL-17siRNAはコントロールと比べMOI依存性にIL-17のタンパク発現を抑制することを確認した。次にvivo実験ではC57BL/6マウスに5×10^5個のMC38を皮下接種した。(1)Ad-IL-17siRNA1×10^9PFU、(1)Ad-SNC1×10^9PFU、(3)PBSをDay5、Day8、Day11の3回腫瘍内に投与し(各群n=7)、腫瘍増殖抑制効果を検討し、Ad-IL-17siRNA腫瘍内投与による腫瘍局所のIL-17が腫瘍増殖を抑制した。現在、腫瘍局所でのIL-17抑制が腫瘍増殖を抑制につながったメカニズムを解明するための検討を行っている。
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Research Products
(1 results)