2012 Fiscal Year Annual Research Report
腫瘍局所におけるIL-17産生制御による新しい分子標的治療の開発
Project/Area Number |
22591415
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
岩橋 誠 和歌山県立医科大学, 医学部, 准教授 (70244738)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山上 裕機 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (20191190)
尾島 敏康 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (60448785)
中村 公紀 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (80364090)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | IL-17 / 腫瘍 / 血管新生 / 抗腫瘍免疫 / 癌微小環境 |
Research Abstract |
本研究は腫瘍局所のIL-17産生を抑制することで腫瘍増殖を抑制できるか否かを明らかにし、IL-17制御の標的としていずれが分子標的として優れているかを明らかにすることを目的としている。一昨年度、昨年度までにIL-17siRNA発現adenovirus vector(Ad-IL-17siRNA)を作製し、マウス皮下腫瘍モデルにおいて腫瘍増殖抑制効果を検討した。Ad-IL-17siRNAを腫瘍内投与すると、コントロールと比べて腫瘍増殖抑制することが明らかとなった。次に、腫瘍の免疫染色を行い、局所のIL-17抑制することで血管新生の抑制することが明らかとなった。さらに抗腫瘍免疫に関する検討を行うために、腫瘍浸潤リンパ球を抽出し、51Cr-release assayにてCTL活性を評価した。結果、Ad-IL-17 siRNA腫瘍内投与群で細胞傷害活性の増強を認めた。本年はRORγt siRNA発現adenovirus vectorを作製し、in vitroでのIL-17発現抑制効果を確認したが、十分なIL-17発現抑制できず、RORγt siRNA発現adenovirus vectorを使用しての実験は中断し、昨年に引き続きAd-IL-17 siRNA腫瘍内投与での抗腫瘍免疫増強のメカニズムについて検証した。昨年と同様のモデルで腫瘍浸潤免疫細胞を抽出し、Th1/Th2バランス、Treg細胞、MDCSをflow cytometoryで検討した。結果、Ad-IL-17 siRNA腫瘍内投与群ではTh1優位な環境にシフトしており、Treg細胞、MDSCは減少していた。以上の結果、IL-17siRNA発現adenovirus vectorは腫瘍局所のIL-17抑制することが可能で、IL-17制御は血管新生抑制、抗腫瘍免疫の活性化を介して腫瘍増殖を抑制するがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)