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2011 Fiscal Year Annual Research Report

癌転移臓器の幹細胞ニッチを標的としたホスト環境の外科的制御に関する基礎研究

Research Project

Project/Area Number 22591423
Research InstitutionChiba University

Principal Investigator

榊原 雅裕  千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (70375632)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 長嶋 健  千葉大学, 医学部附属病院, 講師 (60292710)
宮崎 勝  千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (70166156)
Keywords転移性乳癌 / ホスト環境 / 癌幹細胞ニッチ / ALDH1 / Tenascin C / プロテオミクス / 細胞間マトリックス
Research Abstract

本研究は、根治が極めて難しい転移性の癌に対して、治療標的を従来の『腫瘍』から『ホスト環境』へと変換し、これを外科的に制御するという全く新しい概念の癌治療の基礎を築くことを目的とする研究であり、筆者の癌は転移によって臓器のホスト環境、特に体性幹細胞を制御する『ニッチ』と接触し、自らの分化増殖能を増大させてゆくと推測し、この転移臓器におけるホスト環境の制御こそが次世代の癌治療であるという仮説に基づいている。我々はまず乳癌幹細胞の動態を解析すべく、臨床検体を用いた研究に着手した。
1.我々は初めてヒトの転移巣での癌(転移性癌)における癌幹細胞の臨床的意義を確認し、さらに癌幹細胞転移の薬物耐性において極めて重要な知見を得ることに成功した。理論上薬物抵抗性があると考えられる癌幹細胞転移の確認された乳癌患者への薬物治療において約半数の症例で癌幹細胞転移の消失が確認された。また薬物治療において癌の残存があっても、癌幹細胞が消失したものは、癌がすべて消失したものと同等の結果であったこの結果は英論文誌『Cancer』にinpress(2011Dec16.doi:10.1002/cncr.26725.)の段階である。
2.さらに癌幹細胞転移が消失したものと、消失しないものとが存在することこそ、我々が考えるニッチの存在の関与を考えさせ、この検体においてプロテオミクスによるニッチのスクリーニングを行い、これらに細胞間マトリックス『テネイシンC』が関与していることを新規に確認した。現在さらに詳細な関係の解析を行っている段階である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

初年度の解析結果は、英論文誌にアクセプトされ(現在inpress)、臨床的な背景が確立した。さらに次年度にはプロテオミクス解析より、ニッチの候補として細胞間マトリックスタンパクが同定された。特にその中でテネイシンCが乳癌幹細胞の薬物耐性に関与することが確かめられ、さらなる成果が期待される。

Strategy for Future Research Activity

プロテオミクス解析より同定されたニッチ候補(特にテネイシンC)を用いた基礎的および臨床的解析を予定どおり、本年度の研究の柱とし、最終年度の研究を遂行する。

  • Research Products

    (1 results)

All 2011

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] リンパ節転移陽性乳癌における制御性T細胞を用いたセンチネルリンパ節単独での腋窩ステージング2011

    • Organizer
      日本臨床外科学会
    • Place of Presentation
      東京
    • Year and Date
      20111100

URL: 

Published: 2013-06-26  

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