2012 Fiscal Year Annual Research Report
CRP遺伝子多型による食道癌リンパ節転移診断法の開発と機序解明
Project/Area Number |
22591448
|
Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
本山 悟 秋田大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (60292372)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | リンパ節転移 / 扁平上皮癌 |
Research Abstract |
本申請研究の当該年度の目的は、C反応性蛋白(CRP)による扁平上皮癌のリンパ節転移抑制機序を解明することであった。マウス由来の扁平上皮癌培養細胞(NR-S1M細胞)をエーテルによる吸入麻酔下に、6-7周齢のC3H/HeNヌードマウス(♀)背部皮下に移植し、5週後にこの癌細胞が鼠径リンパ節に転移するというリンパ節転移動物実験転移モデルを確立した。このモデルを用い、宿主にCRPを持続的に投与することによりCRP血中濃度を一定に保つことによって、リンパ節転移が抑制されることを証明した。また、腫瘍内のリンパ管新生が同様に抑制されることも証明した。さらにマウス扁平上皮癌培養細胞にRecombinant mouse CRPを濃度0μg/ml(コントロール群)、10μg/ml、50μg/mlとなるように添加し、それぞれ18、36、48、72時間培養、細胞増殖能、浸潤能、遊走能について検討した。E-cadherin発現は、CRPを加えて72時間培養した細胞を用い、蛍光免疫染色およびウエスタンブロッティングで解析した。その結果、Cell proliferation assay(細胞増殖試験)では細胞の増殖に3群間で有意な差を認めなかった。Cell invasion assay(細胞浸潤試験)では3群間で細胞の浸潤能に差を認めなかった。Wound healing assay(創傷治癒試験)は細胞の遊走能を測定する目的で行ったが、CRP濃度上昇に伴い濃度依存性に遊走能を阻害した。ウエスタンブロッティングおよび蛍光免疫染色では、CRPを加えることで明らかなE-cadherin発現の増強を認めた。以上、CRPによるリンパ節転移調整機序の一部を解明した。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|