2012 Fiscal Year Annual Research Report
化学療法における消化管毒性とDiamine Oxidase(DAO)活性
Project/Area Number |
22591455
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
武田 茂 山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (50403671)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉野 茂文 山口大学, 医学部附属病院, 准教授 (60294633)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 化学療法 / 血中Diamine Oxidase(DAO)活性 / 食道癌 |
Research Abstract |
癌化学療法の消化管毒性は患者の栄養状態を損なう要因となる。前年までの検討で食道癌患者の化学療法期間に血中Diamine Oxidase(DAO)活性を測定して、DAOが消化管毒性のバイオマーカーとして有用であることがわかった。 平成24年度は、臨床的検討として、食道癌化学療法患者を対象に、GFO(glutamine fiber oligosaccharide)の消化管毒性の発現抑制効果に対する有用性について検討を行なった。 【方法】化学療法の適応となった食道癌62人を対象に検討した。化学療法はFP療法(cisplatin; 70~80mg/mm2: day1, 5Fu; 700~800mg/mm2: day1~5)を行った。GFOは3包/日を、化学療法開始1週間前から14日間内服した(GFO群n=15)。DAOは化学療法前(Day0)、化学療法終了後(Day7)、休薬期間後(Day28)に測定した。観察期間中の消化管毒性との関連についてGFOを内服していないコントロール群(n=47)と比較し検討した。 【結果】消化管毒性の頻度を比較すると、コントロール群vs GFO群で食欲不振と悪心嘔吐がそれぞれ26/47vs3/15と、20/47vs2/15でGFO群における発現頻度が有意に少なかった(p=0.017, p=0.04)。血中DAO活性はコントロール群ではDay0、Day7、Day28が、4.9 ,3.8, 4.6 (unit/L)と、化学療法直後に有意に低下し (p<0.01)、休薬期間後には回復する経過を認めたのに対し、GFO群の血中DAO活性は、それぞれ3.5、3.8、3.8と期間中に変化を認めなかった。 【結論】食道癌化学療法においてGFOの投与は消化管粘膜に作用して食道癌化学療法における消化管毒性を軽減することが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)