2011 Fiscal Year Annual Research Report
新規癌遺伝子による消化器癌の早期診断と化学放射線療法の感受性予測法の開発
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22591465
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
園山 輝久 京都府立医科大学, 医学研究科, 准教授 (70171395)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大辻 英吾 京都府立医科大学, 医学研究科, 教授 (20244600)
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Keywords | 消化器外科学 / 癌遺伝子 / SMYD2 |
Research Abstract |
食道癌は、極めて悪性度の高い難治性の癌であり、手術、化学放射線療法、抗癌剤及び分子標的治療等の集学的な治療が望まれる。しかし、未だ実地臨床の現場で有望な診断及び治療標的分子は少ないのが現状である。申請者は、既知の食道扁平上皮癌の増幅領域のうち1q32-41増幅領域の再評価により、細胞増殖と腫瘍の悪性度に関わる新しい癌関連遺伝子SMYD2を同定した(KomatsuS.et al.Carcinogenesis2009)。本研究は、SMYD2に関して(1)各種消化器癌(肝癌、胆管癌、膵癌、胃癌他)での発現変化、悪性度への関与評価、(2)下流分子、標的分子の同定、(3)SMYD2とp53(血清抗体価)との同時測定による診断マーカーとしての応用、(4)化学放射線療法の感受性予測や耐性作用の解明、(5)血清遊離DNAのSMYD2増幅遺伝子コピー数の定量による早期・再発診断への応用を目的として研究を計画した。本年は(1)について、肝癌臨床検体とSMYD2発現について解析した。判定は国立がん研究センター・津田均博士と共に行った。現在のところ肝癌とSMYD2発現に悪性度等との関連を見出すことは出来ていない。更に染色法、症例を追加して検討する。一方、SMYD2発現株(Hep3B)のSMYD2siRNAによるノックダウンにより細胞増殖抑制は確認できており、FACSなど、さらなる細胞株レベルの解析を進めている。(5)に関して、血漿中の遊離DNAを用いて、SMYD2の増幅のコピー数を、realtimePCR解析で評価を行うことで、食道癌患者術前血漿と健常人血漿を比較して癌の存在診断、SMYD2増幅の有無の診断に有用であることを明らかにした。近日、英文誌で報告予定である。また、今研究期間では、我々の施設で手術した肝癌患者のコホートを作成し、関連した肝癌の治療知見を欧文誌に報告した。SMYD2解析においては、SMYD2が制御する癌抑制マイクロRNA、他の標的治療分子をアレイ解析で同定している。研究成果は、積極的に内外の学会や欧文誌に報告する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
癌関連遺伝子SMYD2と肝癌の関連について解析を進めてきた。肝癌はSMYD2の坐位ずる1q32に増幅を持つ頻度が高く、細胞株レベルでは腫瘍の増殖、悪性度との関連を示すことができた。臨床検体では、背景肝の状態、染色法などの問題を解決することで、今後臨床的意義を明らかにすることが可能と考える。
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Strategy for Future Research Activity |
SMYD2の肝癌での発現意義について、国立がんセンター津田均博士の指導のもと、臨床検体で明らかにする。また、血漿中遊離DNAを用いたSMYD2のバイオマーカーとしての意義も今後詳細に解析し報告予定である。SMYD2研究は、癌の治療標的分子、バイオマーカーとして今後発展する可能性が高く、継続して解析を進める。
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Research Products
(3 results)