2011 Fiscal Year Annual Research Report
新しいリンパ節転移診断技術の開発-抗体標識ナノビーズを用いた迅速転移診断
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22591471
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
木南 伸一 金沢医科大学, 医学部, 准教授 (00397184)
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Keywords | センチネルリンパ節 / 微小転移診断 / ナノビーズ |
Research Abstract |
胃癌センチネルリンパ節生検を臨床応用し、機能温存根治手術の普及を図ることを目標に、後日の病理学的診断が可能で、かつ微小転移まで鋭敏に検出する、術中迅速リンパ節転移診断法を新規開発するのが本研究の目的である。その方法として、抗サイトケラチン抗体標識ナノビーズを用いた迅速ホールマウント免疫染色をリンパ節に施し、マイクロX-CTにて転移巣を画像化する試みを研究開発中である。 2年目は抗サイドケラチン抗体標識ナノビーズによるヒトリンパ節の転移巣のホールマウント免疫染色による染色技術の確立を重点的に行った。リンパ節被膜に手を加えない状態でのビーズの浸透にはやはり問題が残り、リンパ節を2mm程度の間隔で多切片にする必要性が明らかとなった。マイクロCTによる転移巣描出の試みも継続したが、X線の条件と3D構築の解像度の条件を様々に変更したが、解像度が決して高くはない、S/N比もよくない、という問題をクリアする見通しが立たなくなり、マイクロCTでの検出は断念せざるを得なくなった。 現時点では論文発表に耐えうる研究成果は得られていない。現在は、多切片の断面における微小転移の可視化が光学的に可能を検討中である。蛍光検出カメラシステムの設定を一部変更し、得られた画像をPCで電子的に画像強調して微小転移巣の検出が可能かを検証中である。マイクロビーズの蛍光強度と、励起光の光量、ビデオカメラシステムの解像度の調節を試みている最中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
マイクロCTの精度が予想より甘く、微細な転移巣を検出するには不向きであった。光学的に検出する方法を志向するほうが現実的と認識を改めた。研究目的は変更がないものの研究方法に一部軌道修正が必要となり遅れが生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
後日の病理学的診断が可能で、かつ微小転移まで鋭敏に検出する、術中迅速リンパ節転移診断法を新規開発するのが本研究の目的である。マイクロCT以外のモダリティで、なるべく自動化が可能な方法を模索中で、現在は蛍光検出カメラシステムと画像処理を用いて確認作業を行っている。
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