2010 Fiscal Year Annual Research Report
炎症性腸疾患患者におけるTh17分化誘導異常の解析と制御法に関する研究
Project/Area Number |
22591486
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
水島 恒和 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (00527707)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 壽記 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (20231152)
竹田 潔 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (20309446)
中島 清一 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (30432537)
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Keywords | 免疫学 / 炎症性腸疾患 / Th17細胞 / 樹状細胞 |
Research Abstract |
平成22年度は炎症性腸疾患(IBD)患者検体を用いた検討に先立ち、マウスモデルを用いて腸管粘膜免疫担当細胞の解析法確立のための基礎的検討を行った。 IBDモデルとしてマウスDSS腸炎モデルを作成し、使用した。2.5%DSSを用いて腸炎を発症させたマウスより摘出した。大腸のdigestionを行い、腸管粘膜免疫担当細胞(リンパ球、マクロファージ、DC)を分離する。組織学的検討、細胞数の検討、濃度勾配法によりリンパ球を単離し、各種刺激(PMA、ionomicin)を加える。IFN-γ、IL-4、IL-17、FOXP3の細胞内染色を行い、flow cytometryによりTh1、Th2、Th17、Treg細胞の割合を検討した。 腸炎に有効であると考えられる免疫調節剤の投与を行い、腸炎と腸管粘膜免疫担当細胞数、Th1、Th2、Th17、Treg細胞の割合の変化を検討した。 上記検討の結果、マウスDSS腸炎モデルにおいて免疫調整剤による体重減少の抑制を認めた。また,組織学的に腸炎の軽減も確認できた。粘膜免疫学的検討では,Th17およびTh1細胞の二次リンパ組織(腸管膜リンパ節、パイエル板)への集積を介して,腸管粘膜固有層におけるTh17およびTh1細胞集積の抑制が認められた。一方、腸管粘膜固有層のTreg細胞数は影響を受けなかった。 また同意が得られたIBD患者の手術検体より腸管粘膜免疫担当細胞を単離し,RNAの抽出を行った。これらのサンプルより,各種サイトカイン産生の検討を計画中である。
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Research Products
(2 results)