2010 Fiscal Year Annual Research Report
大量肝切除限界超越のための自家骨髄細胞移植による肝再生療法の研究と開発
Project/Area Number |
22591498
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
力山 敏樹 東北大学, 病院, 講師 (80343060)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
海野 倫明 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (70282043)
林 洋毅 東北大学, 病院, 助教 (30422124)
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Keywords | 肝再生 / 自家骨髄細胞移植 / 大量肝切除 |
Research Abstract |
当初実験系として正常免疫能を有するラットを用いて行う予定であったが、その都度のγ線照射、免疫抑制投与などの煩雑性が問題となり、これらの処置が不要である免疫不全マウスで同様の実験系を立ち上げることとした。 初年度は、まず緑色蛍光タンパク質(GFP)を全身に発現する重度免疫不全マウスであるNOG-EGFPマウス(♂)の供給を受け、さらに通常のNQGマウス(♀)の提供を受けた。これら2種類のマウスの間で交配を繰り返し行い、GFPを全身組織に発現する重度免疫不全マウス(NOG-EGFPマウス)の樹立を行った。これらのマウスを樹立するまでに、かなりの時間を要してしまった。しかしながら、これにより、安定的にGFP陽性マウスを提供することに成功した。これにより、安定的にGFP陽性のマウス骨髄細胞を得ることが可能となった。 このNOG-EGFPマウスの骨髄を採取し、骨髄細胞が蛍光顕微鏡下でGFPの発光を確認することに成功した。また、通常のNOGマウスにNOG-EGFPマウスの組織を移植した際に、GFP蛍光発光により、両者の組織が区別可能であることを確認した。 NOG-EGFPマウスの骨髄細胞を採取し、通常のNOGマウスに移植し、末梢血でGFPが観察出来るかどうかを確認しようと試みたが、3.11の震災の影響で、研究の中止を余儀なくされ、現在も研究はストップしている。 今後はこれらGFP陽性骨髄細胞を70%あるいは90%肝切除をおこなった通常のNOGマウスの門脈に注入することで、GFP陽性骨髄細胞由来の肝再生が起こっていることを証明する予定である。
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