2012 Fiscal Year Annual Research Report
癌源細胞に基づく原発性肝癌の多様性とマイクロRNA制御による新規治療法の開発
Project/Area Number |
22591501
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
大塚 将之 千葉大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (90334185)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮崎 勝 千葉大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (70166156)
清水 宏明 千葉大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (80272318)
吉富 秀幸 千葉大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (60375631)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | 癌源細胞 / 肝細胞癌 / 肝内胆管癌 / 組織幹細胞 / 表面マーカー |
Research Abstract |
cancer stem cell theoryでは、癌細胞は癌源細胞を頂点とする階層性を示すが、肝癌源細胞の起源はいまだ明らかではない一方、既存の組織幹細胞からの形質転換が有力視されている。現在、肝癌源細胞の表面マーカーとして報告されている分子は複数あるが、既存の肝組織幹細胞は単一ではなく、compartmentを形成しているため、そこから発生した原発性肝癌源細胞も単一でないことが反映されている可能性があり、これが臨床的なheterogeneityに関連しているという仮説から、現在報告されている肝細胞癌源細胞の表面マーカーであるCD133、CD44、CD90、CD45,EpCAMにつき同一症例に対して横断的に免疫染色法およびreal-time RT-PCR法によりそのmRNAおよびタンパクの発現を検討した。現在まで約80例の肝細胞癌症例および約40例の肝内胆管癌症例について検討しているが、肝細胞癌についてはその発現の違いは多岐にわたり、臨床病理学的な差異は見いだせていない。一方、肝内胆管癌については昨年度のNotch2の検討から、CD44との関連を特に検討したが、Notch2とCD44は逆相関にあり、CD44は癌源細胞を示すマーカーとはいえないという結果が得られた。したがって、肝細胞癌においても期待した結果が得られていないのは、報告されている表面マーカーが肝癌源細胞を反映していない可能性と肝癌源細胞が既存の組織幹細胞由来ではない可能性があり、両者を今後考える必要があると思われる。臨床的な違いがあることが明らかになりつつある肝内胆管癌のうちの胆管内乳頭状腫瘍については、通常型の肝内胆管癌と表面マーカーの違いについて検討し、MUC1やMUC2の発現の違い、それと関連してp53についての違いを見出し、それらが異なる発癌過程、癌起源細胞も含めて、から成り立っていることを示した。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(5 results)